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放射能を特殊な技術で画像に…展示会を開催

2016年10月29日 16:20
放射能を特殊な技術で画像に…展示会を開催

 放射能は目に見えないと言われているが、福島第一原発事故で放出された放射能を特殊な技術で画像にした展示会が、29日から埼玉県東松山市のギャラリー「COMEYA」で始まった。

 福島第一原発事故では、放射性セシウムなどが大量に放出され、現在も土壌や生物に蓄積されている。東京大学の森敏名誉教授とカメラマンの加賀谷雅道さんは、汚染した生き物や生活用品などを福島県などで採取し、オートラジオグラフィーという技術を使って可視化し、画像として展示している。

 画像からは植物が吸収した放射性物質が葉脈などを通って全体に広がる様子や、ヘビやカエルなどの生物の内臓に蓄積されている様子を見ることができる。また、横浜市内の屋内に置かれていた空気清浄器のフィルターからも放射能が検出され、事故直後、広い範囲に汚染が広がった実態がうかがわれる。

 展示会を主催したギャラリーは、子育てをしている母親らに、事故のことを忘れず放射能の現実を見てもらうため企画したと語っている。展示会は31日まで開催。