避難指示解除へ 浪江町に6年ぶり漁船戻る
死者・行方不明者1万8400人あまりを出した東日本大震災の発生から11日で6年。被災地ではこの日をどう迎えたのだろうか。福島・浪江町から福島中央テレビの石井佑弥アナウンサーが伝える。
6年前、事故を起こした福島第一原発から北に約7キロの福島県の浪江町請戸地区は、3週間前に漁港の一部が復旧し、避難先の港から6年ぶりに漁船が戻ってきた。
浪江町も含め、原発周辺では帰還困難区域を除いて、浪江町、飯舘村、川俣町山木屋地区は3月31日に、富岡町は4月1日に、避難指示が解除される(対象人口約3万2000人)。止まった時間が動き出したようにも思うが、町民からは「原発での廃炉作業が心配」という声も聞こえてくる。
福島第一原発では、去年完成した新事務本館に廣瀬直己社長をはじめ、約700人の社員が集まった。
東京電力ホールディングス・廣瀬直己社長「丸6年がたちました。廃炉そのものは30年、40年の長い取り組み。1日でも早く地域の皆さんにふるさとに戻っていただけるように頑張っていきたい」
今年に入り、福島第一原発では溶け落ちた燃料の確認作業が本格化するなど一定の前進がみられる。ただ、40年続くといわれる廃炉作業に住民は、これからも向き合わなくてはならない。