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約50人が立候補へ…東京都知事選 東京の未来は? 次のリーダーへ都民が求めるコト【バンキシャ!】

2024年6月17日 11:09
約50人が立候補へ…東京都知事選 東京の未来は? 次のリーダーへ都民が求めるコト【バンキシャ!】
7月7日に投開票が行われる東京都知事選挙。街の人たちに次の都知事に求めることを聞いてみると、「出産までの支援」や「医療・検診の充実」「奨学金の返済を補助してほしい」など、多くの声が聞かれました。こうした都民の思いを誰が背負うのか。過去最多となるおよそ50人が立候補を表明するなか、最大のライバルと目される小池都知事と蓮舫参院議員をバンキシャ!が追いました。(真相報道バンキシャ!

   ◇◇◇

バンキシャ!は16日、東京・狛江市で行われた「水害」を防ぐための訓練へ。そのウラでは…。

バンキシャ!
「まもなく小池都知事が到着します。ものものしい警備です」

すると一台の車が…。3期目を目指し立候補を表明した小池百合子都知事が到着。防災服を着て、帽子をかぶった小池都知事は「災害の被害を最小限に抑える」と述べた。この場で東京都知事選について言及することはなかったが、帰り際には…。

バンキシャ!
「小さい子から『小池さん頑張れ』という声が聞こえました」

一方、東京・町田市の町田駅前には、大勢の人が集まっていた。群衆がカメラを向ける先に現れたのは、蓮舫参議院議員。

蓮舫参院議員
「人生で最大の決断をしました。悩みました。考えました。相手は大きい、強い、実績もある。でも正さなければいけないところがある」

“小池都政のリセット”を訴える蓮舫氏。18日に「公約」を発表すると明らかにした。「演説」終了後には、人に囲まれていた。

──どうですか? これだけの人に囲まれて。

蓮舫参院議員
「うれしいです」
「私は挑戦者ですから、謙虚にのぞんでいきたい」

現職、小池都知事と自身を「挑戦者」とする蓮舫氏。7月7日の“七夕決戦”へ。すでに攻防は始まっていた。

   ◇

──蓮舫さんが「小池都政をリセットする」と。リセットされた場合、都民への影響は?

小池都知事
「困るんじゃないですか」

蓮舫参院議員
「今は残念ながら、知事がトップダウン的に決めているものが目立つ。私はトップダウンではなくてボトムアップ」

この2人をバンキシャ!が追った。

   ◇◇◇

14日、バンキシャ!が訪ねたのは、神奈川県大井町にある選挙カーのレンタル会社。すでに“ある人物”から、予約が入っているという。

グリーンオート・若狭侍郎代表取締役
「現職の小池都知事からも、発注をすでにいただいております」

──小池さんからも?

グリーンオート・若狭侍郎代表取締役
「こちらのガラス張りの選挙カー」

予約をしていたのは小池氏の陣営。特別仕様の選挙カーを指定してきたという。初当選した8年前と2回目の当選となった4年前も、小池氏はこのタイプの車をレンタル。実は今回、見積もりの依頼があったのは1か月ほど前だったという。小池氏が立候補を表明したのは12日。その1か月前から水面下で準備を進めていたことになる。

さらに、バンキシャ!がみつけたのは「看板のデザイン」。「東京都知事 現職小池ゆりこ」や、車のドアには「東京大改革3.0」の文字も。20日の告示まで時間が迫る中、小池氏側からデザイン決定の連絡があったのは、13日だったという。

一方の蓮舫氏は、チラシを配って、戦いの準備を進めていた。「誰もが元気になれる。もっともっと東京は良くなる」「ぜひみなさまに、挑戦者としての蓮舫。背中を支えていただきたい」と街頭で話す。

小池氏について、バンキシャ!が聞くと、蓮舫氏は「8年前は光り輝いていた人だと思います。ただ、最近の政党との関係を含め、私は理解できないところがある。その部分も含めて、きっちり戦いたいと思っています」と話した。

   ◇◇◇

蓮舫氏が口にした8年前の2016年。都知事選で初当選した小池氏と、民進党代表に就任したばかりの蓮舫氏が会談。

蓮舫氏
「いろいろ大変ですね」

小池氏
「でもやりがいがありますよ。蓮舫さんもやりがいがいっぱい?」

蓮舫氏
「はい。本当に小池知事の様々に向き合っているもの、その姿を見るとチカラをいただきます」

小池氏
「お互いに頑張りましょう」

会談後、蓮舫氏は小池氏について、「率直に評価している」とエールを送っていた。

そのおよそ1年後。2人はそれぞれ、「都民ファーストの会」、そして「民進党」の代表として、東京都議選で激突することに。結果、「都民ファーストの会」は大躍進し、「民進党」に圧勝。蓮舫氏が代表を辞任するきっかけとなった。

蓮舫氏
「私自身をもう一度“見つめなおさなければいけない”」

   ◇

3選を目指す小池氏と、最大のライバルと目される蓮舫氏。2人が訴えたいことの一つが、女性1人が生涯に産む子どもの数を表す合計特殊出生率。東京都は去年0.99と、全国で初めて1を下回った。

1児の親
「1人で手いっぱい」
「仕事と両立しやすい環境があればいいのかな」

3児の親
「資金の援助や政策っていう面ではすごく拡充しているが、社会全体で子どもを育てていく風潮になるような呼びかけとか」

チラシに「0.99ショック」と書いた蓮舫氏は、「0.99ショックは相当衝撃です。2年前から小池都知事が頑張っていることは、すごく評価するんですけど、ちょっと遅かったような気がします。これからもっと充実させないといけない。その思いは公約でぜひ訴えたい」と話した。

この発言を小池氏にぶつけると…。

バンキシャ!
「14日朝、蓮舫氏が駅前の演説で『0.99ショック』という言葉で訴えていた。東京大改革3.0で少子化対策は大きな柱、争点になるか?」

小池都知事
「都民が第一の政策として、子育て政策、チルドレンファーストは私の一番大きな政策の一つ」
「ショックは(合計特殊出生率が)1.57の時からずっと続いているのに、(国は)これまで何をしてきたんですか、ということが問われるので、東京としていまやるべきことを率先してやっている」

小池氏は「人口問題は本来、国でやるべきことだ」と話した。

一方、広島県安芸高田市の前市長・石丸伸二氏は15日、渋谷から街頭演説をスタート。「東京の再建」を訴えた。

また、元航空幕僚長の田母神俊雄氏は、同じく保守派の候補予定者との一本化が成立。「保守派の受け皿」を目指す。

都知事選には、およそ50人が立候補を表明。候補者数は過去最多になると予想されている。

   ◇◇◇

候補者が乱立する中、どう有権者にアピールしていくのか──。バンキシャ!は14日、東京・文京区にある写真スタジオ「スタジオ☆ディーバ」へ。すでに複数の立候補予定者が、選挙用ポスターの撮影に訪れたという。実は、今年ならではの特徴が…。

代表取締役・山口直也さん
「いまはクリーンなイメージが求められている」

自民党の裏金問題があったことが影響しているという。

一体、どんな仕上がりになるのか──。バンキシャ!が写真を撮ってもらうと…。

バンキシャ!
「全然違う」
「大人っぽく華やかになって。クリーンな感じ」

代表取締役・山口直也さん
「躍動感ですね。目立ちますよ」

クリーンさを表現するため、眉はスッキリ見えるように。肌の発色を良くし、メリハリのあるライティングをする。そこがポイントだという。

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6月20日に告示。7月7日に投開票が行われる都知事選。1400万人を抱える首都東京のリーダーに、誰が選ばれるのか。次の都知事に求めることを、都民に聞いた。

接客業(20代)
「賃金アップ。物価高で生活が厳しいです」

会社経営者(60代)
「人に対して優しい政治をやってほしいなと」

大学生(18)
「留学の費用をもう少し負担してほしい」

専業主婦(53)
「『医療・検診の充実』を」
「がん検診についてのお金。もうちょっと広い年齢層に」

大学生(19)
「大学の学費の無償化を求めています」
「いろんな世代の人たちが住みやすい東京都になっていけばいいな」

(6月16日放送『真相報道バンキシャ!』より)