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みかん・サトイモが「小さい」…台風少なく“渇水”の影響か、価格も高騰 “甘み凝縮”嬉しい側面も 愛媛

2023年11月24日 22:32
みかん・サトイモが「小さい」…台風少なく“渇水”の影響か、価格も高騰 “甘み凝縮”嬉しい側面も 愛媛

今年も気がつけば、残り1か月ほど。そんななか、年末年始に欠かせない食材に異変が起きています。

   ◇

都内のスーパーで、お客さんが買っていたのは…


「なかなか冬にきらさないフルーツって、みかん」

寒くなると恋しくなる“こたつみかん”。ただ、今年は…

アキダイ 秋葉弘道社長
「全般的に小さいけど甘いから、小さいの我慢して食べてもらうのはいいのかな」

西日本産のみかんが、小ぶりに。仕入れ値も上がり、店頭価格を例年に比べて2割ほど上げたというのです。


「値段はちょっと上がっていると思います」

さらに…

秋葉社長
「サトイモが大きい粒のものが非常に少ないイメージですね」

お雑煮に入れるサトイモも大きいものが少なく、店頭価格を2割ほど上げたといいます。その訳は、統計開始以来、最少を記録した今年秋の台風の少なさです。その影響もあり、降水量が少なくなり、西日本を中心に水がかれる“渇水”が深刻化し、農作物に影響が出ているのです。

西日本のダムの貯水率をみてみると40%を切っているところも多く、すでに取水制限が行われているところもあります。愛媛・鹿野川ダムの貯水率は0%で、今月1日からこの状態が続いています。

このダムは渇水の際、貯めた水を川の下流に流すなどの役割を担っていますが、0%に陥ったことで、ダムの底にある水を緊急的に放流し対応しているということです。

   ◇

愛媛・八幡浜市で24日、収穫を迎えたみかん農家では…

コウ果樹園 二宮江さん
「温州みかんといいまして、雨が降らなかったことによって太らなかったみかんっていうのが、こちらのSSサイズ」

9月の降水量が極端に少なく、木が弱りみかんが大きくならなかったといいます。

ただ、嬉しい側面も。

二宮さん
「小さいみかんの方が味がぎゅっと凝縮されるので、甘みもあって」

水分量が少なくなった結果、味が濃くなり、甘さが強いといいます。ただ、心配していたのは“来年のこと”だといいます。

二宮さん
「1回弱ってしまうと、元に戻るのがなかなか難しい」

今後も雨が降らない状態が続くと、来年うまく芽が出ず、実がならない可能性を懸念していました。

   ◇

隣の大洲市ではサトイモに影響が出ていました。

7月から10月まで、田んぼに週に1回は水をはり、水分を吸収させることが重要ですが…

サトイモ農家 竹岡宏晃さん
「本当はもう少し大きくなっていないといけない。それが、これぐらいだからね」

記者
「全然違いますね」

本来、成長するはずのサイズと比べると、今年は小さすぎるものが多いというのです。

竹岡さん
「廃棄。もうだめ」

小さすぎるものは出荷できないため、廃棄するしかなく、売り上げも3割ほど減る見込みだということです。

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