手を清める“龍”が… 神社で窃盗被害が相次ぐ 狙われる理由は「材料」?
愛知県などの神社で、水の神様とも言われる「龍」の窃盗被害が相次いでいます。狙われる理由は、材料にあるとみられています。
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神社に行くと目にする「龍」は、水の神様とも言われています。
酒見神社宮司 岩田昇悟さん
「よくみそぎと言われますが、手と口を清めることでみそぎの略式として清めてから、御神前に行って手を合わせてお参りいただく」
しかし、愛知・一宮市の石刀神社で21日、”水の神様”がこつぜんと姿を消しました。
異変に気づいた参拝客
「毎日、裏から来て、そこに入ったとたんに噴水のように出てたから、温泉でも出たかと思ってびっくりした。あら、お守りがいなくなっちゃって、どこ行ったんだろう」
夜のうちに盗まれてしまったのか、朝にはその姿はなく、周りにあった花壇なども荒らされていました。
石刀神社 木全寿枝さん
「盗まれるなんて、これっぽっちも思ってないから、さみしい」
7年ほど通い、ボランティアで掃除をするほど龍に愛着を持つ高校生も…
清掃に通う高校生
「龍くんは、心の支えになってました。本当にいろいろ話しかけて、話しているおかげでめちゃくちゃすっきりして。1日でも早く戻ってきてほしいと願いながら、いなくても掃除して、早く帰ってきてと思って」
被害はここだけではなく、わずか1.2キロ離れた伊冨利部神社でも、同じ日に龍が盗まれていたといいます。実は、一宮市内では、合わせて5つの神社で、同じような被害が出ています。
なぜ、神社の龍を狙うのでしょうか。その答えは、龍の材料にあるといいます。
不二商事 専務・小澤広多さん
「以前に比べたら、銅・真ちゅうの相場は、非常に高いレベルで推移しています。以前、本当に安いときは(1キロ)300円前後。今ですと、500~600円で売買されていると思われます」
2倍近くに値上がりした銅を狙ったのでしょうか。龍が盗まれる被害は、岐阜県でも多発していて、警察は窃盗事件とみて捜査しています。