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日本の国民食「カレー」が海外で人気 「日本のカレー」の歴史と特徴をヒモとく

2023年4月24日 21:29
日本の国民食「カレー」が海外で人気 「日本のカレー」の歴史と特徴をヒモとく

「日本のカレー」が海外で注目されています。「世界の伝統料理ランキング」で「日本のカレー」が1位となり、都内のカレー店には海外から多くの客が訪れています。また、イギリスでは日本の「カツカレー」が人気となっています。
 
姿が戻り始めた外国人観光客に、日本で食べたいものを聞きました。

アメリカからの観光客
「ラーメン、スシ…」

ドバイからの観光客
「スシとおいしい日本酒」

イタリアからの観光客
「麺」
「ウドン」

定番は「すし」や「うどん」などですが、東京・下北沢にある飲食店では、あるメニューを目当てに訪れる海外のお客さんが絶えないといいます。

フィリピンからの客
「日本のカレーがすごく好きで」

求めていたのは「日本のカレー」です。

フィリピンからきた人
「味わい豊かで、タイカレーなど他のカレーとは全然違います」

ニューヨークから来た人
「おいしいです」

茄子おやじ 雨宮弘哲さん
「ジャマイカだったり、ハワイ、中国や韓国とか、ここに来て(外国人客が)すごい増えている。日本のカレーが気になるんでしょうかね…?」

   ◇

そもそもカレーは明治時代にイギリスから海を渡ってきたメニューですが、今や日本の食文化に浸透しています。ラーメンチェーン「天下一品」は3月に、こってりスープ味のレトルトカレー「こってりカレー 中辛(322円)」を発売しました。モスバーガーでも、ライスバーガーにカツカレーが登場しました。(夜モスライスバーガー カツカレー 590円)

チェーン店もこぞって新商品に取り入れる「カレー」と日本の味わい深い関係をヒモときます。

■「世界の伝統料理ランキング」で「日本のカレー」が1位に! 発祥の地・インドとの違いは

カレーは国民食で、大好きな人も多いと思います。カレーと言えばインドというイメージがあると思います。しかし、世界中のグルメ情報を掲載するWebサイト「Taste Atlas」が公開した「世界の伝統料理ランキング」を見ると、日本の「豚骨ラーメン」が21位、中国の「ショウロンポウ」が12位、イタリアの「マルゲリータ ピザ」が11位ときて、上位10位の中に2つカレーがありました。6位が「パネーンカレー」というタイのカレーで、1位がなんと「日本のカレー」です。カレーの発祥の地・インドは、28位に「シャヒパニール」というカレーがランクインしています。

そもそも、インドのカレーというのは、日本のものより“さらさら”したものが多いです。日本は小麦粉の入ったルーでとろみをつけるのが一般的ですが、インドはルーを使わずスパイスを入れて煮込みます。そこからなぜ、日本のようなとろみのあるカレーが生まれたのか、歴史をヒモときます。

■日本に伝わったのは1870年ごろ…今ではイギリスに“逆輸入”

エスビー食品によると1770年代、東インド会社の社員がカレーのスパイスと米をインドからイギリスに持ち帰りました。するとイギリス王室で評判になり、富裕層の間でカレーが評判になったそうです。そして、簡単にカレー料理を作れるようにと、「カレー粉」が開発されました。1870年ごろ、明治初期の文明開化で西洋の文化を取り入れようとしていた日本にこのカレー粉が伝わってきます。その後、さまざまなルーやレトルトカレーなどが開発され、販売されるようになりました。

日本にカレーを伝えたイギリスですが、実は今、日本のカレーが人気で“逆輸入”しているそうです。イギリスでいう日本のカレーとは「カツカレー」です。ただ、具材はタマネギとチキンカツというシンプルなものが定番だそうです。

ただ、日本のカレーが人気なのはイギリスだけではありません。エスビー食品ではヨーロッパのほかアメリカやオーストラリアでもカレールーなどを販売していて、海外での売り上げはここ数年、毎年約1割ずつ伸びているそうです。

ちなみに日本では一番人気が「中辛」で次が「辛口」ですが、海外では「中辛」の次に「甘口」が人気で、「中辛」「甘口」「辛口」の順で売れているそうです。

さらに日本にはカレーうどんやカレーパンなど、カレーから派生したさまざまなグルメがあります。広島のカレーパン専門店「広島カレーパン研究所」は、お客さんの半分ほどが外国の人で「牡蠣(かき)カレーパン」が大人気だといいます。外国のお客さんからは、「広島名物のカキが2つ入って500円はお手頃」、「自分の国でカレーパンは見たことがない」と好評だそうです。

日本人が中華料理だと思っていたラーメンも、今では海外の方は日本のものだと思っています。カレーはインドのものと日本人は思っていますが、海外の方からすると、カレーは日本のものと思っているかもしれません。日本のカレーへのリスペクトを、私たちも持っていきたいと思います。

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