“辞職”か“解散”か…19日に不信任案提出へ 兵庫・斎藤知事の選択は
19日に不信任決議案が提出される予定となっている兵庫県の斎藤知事。運命の日を前に、18日に何度も繰り返した言葉が「歩み」でした。その「歩み」は今後どうなるのか。19日に不信任決議案が可決された場合に斎藤知事に求められるのが、「辞職」か「議会の解散」、この選択です。
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あらゆる疑惑が浮上したこの半年。19日に山場を迎えますが…
──斎藤さんの今の心境を教えてください
兵庫県 斎藤元彦知事(兵庫県庁、18日)
「あした、9月定例議会が始まります。県民のみなさんの暮らしを支える政策をしっかりやっていくことが大事だと考えている」
まず口にしたのは、県民への思い。
──議会から不信任決議案が提出されて可決される見通し。現時点で考えている選択肢は?
兵庫県 斎藤元彦知事
「(不信任決議案が)可決されるかどうかも含めて、どのように対応していくかということは、これからしっかり考えていく」
兵庫県の全議員86人に辞職を要求された上、19日に自身に突きつけられる不信任決議案。その原案には、厳しい言葉が並んでいます。
不信任決議案の原案
「県政は混乱を極め、156年の歴史を誇る我が雄県兵庫は危機的状況に直面している。本県議会は、斎藤元彦県知事を信任しない」
不信任案が可決された場合、斎藤知事は「辞職」か「議会の解散」かを10日以内に選ぶことになります。「辞職」を選んだ場合は文字通りですが、「議会の解散」を選んだ場合、斎藤知事の職務は一旦、継続。ただ、他の兵庫県議員は身分を失い、「県議会選挙」が行われます。その後、選挙で選ばれた新たな議会で不信任案を提出し、もう一度可決されれば、斎藤知事は「失職」となります。
──あす方針を示されるのか、10日間使って結論を出すのか?
兵庫県 斎藤元彦知事
「そこはまだ決まっていません。不信任決議案が提出・可決されてから考える」
不信任案が可決された場合、選挙にかかる費用は最大で約34億円。もちろん、税金です。
──財政負担というところも(決断の要因)としてある?
兵庫県 斎藤元彦知事
「議会側が今回、不信任決議案を提出する判断。議会側の判断ですから、法律の規定、とれる選択肢について判断して対応を決めていく」
これまで一貫して続投の意思を示し続けている斎藤知事。運命の日を前に何度も繰り返したのは、「歩み」という言葉です。
兵庫県 斎藤元彦知事
「この県政の歩みを、私として歩みを止めずに進めていく」
──責任を感じているのに続投するという責任しか果たされていない。それ以外の責任をとる考えは?
兵庫県 斎藤元彦知事
「今回の文書問題について、今の状況を招いていることは大変申し訳なく思うし、私にも責任があると思うけど、その上での果たし方としては、これまでの改革の歩みを進めていく」
──全議員86人ですよ? 議会運営含めて、県の運営ができる状態ではないじゃないですか
兵庫県 斎藤元彦知事
「そこは一つ一つの事業・予算についてしっかり議論をしていく。私としては、改革の歩みをしっかり進めながら、必要な県民のみなさんにとっての予算・事業をやっていく。それを県議会の皆様に説明する、理解をしていくことが大事。3年前に選挙で負託を受けて、4年間しっかり仕事をしていくことが大事だと思っている。その上で、これまでの歩み、これからの歩みを止めたくない」
「歩み」続けられるのか。兵庫県議会は19日午前11時に開会し、不信任決議案の採決は夕方になる見通しです。