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魚があお向けに…眠らせる最新技術とは?

2019年3月19日 13:45
魚があお向けに…眠らせる最新技術とは?

魚を眠らせる最新技術。あお向けですが、ちゃんと生きています。近くで見ると、エラを動かし呼吸しています。

水槽から出してみると、まだ、眠っています。この状態で普通の海水に戻すと、徐々に動き始め、5分ほどで元気に泳ぎ始めました。

二酸化炭素の濃度を高くした海水に魚を入れると、魚は麻酔にかかった状態になり、どんどんおとなしくなっていきます。最後は、眠っているような状態。魚には浮き袋があるので、泳がないとあお向けになります。

これまで、活魚を輸送するには、水槽が一体になった大型トラックでの大量輸送が主流でした。輸送中に水替えをするため、ドライバーには技術が必要。大型トラックの費用を考えると、少量での出荷は行えませんでした。

そこで日建リース工業が開発したのが、魚を眠らせて運ぶ「魚活ボックス」。大きさは1200リットル。大型トラックでなくても運ぶことができます。真鯛なら200匹収容可能。眠っている魚はフンをしないため、輸送中の水替えは不要。酸素ボンベ、ろ過装置、バッテリーがコンパクトに収納され、スイッチだけで簡単に操作できます。

この日は大阪から東京・豊洲までの長距離を輸送。豊洲に着いても魚は無事に生きていました。現在は24時間まで魚を眠らせたまま運ぶことができます。活魚は割高で取引できるため、漁師の収入アップにも貢献します。

日建リース工業・渡邊さん「現場では効率性だったり、収入が上がる方法だったりが求められています。その期待に応えられるように今後もスピードアップして開発の方、運用の方を進めていきたいと思っています」


【the SOCIAL futureより】