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2019年5月16日 18:16

「警報機・遮断機」なし“危険な踏切”

「警報機・遮断機」なし“危険な踏切”
(c)NNN

神奈川県逗子市の踏切で今年3月、男性が死亡する事故が起きた。実はこの踏切には警報機や遮断機がない。周辺住民からは「危険」なので遮断機が欲しいという声がある一方、必要ないという声も根強くある。

その“危険な踏切”があるのは、神奈川県・逗子市。16日に取材してみると、踏切の真ん中で電車が通りすぎるのを待つ人たちの姿があった。

利用者「危ない」

利用者「電車が行った後に渡ろうとすると、反対側に隠れてた電車がまた来て、そっちにひかれそうになったことがあって」

「あわや」という経験をした人もいるこの踏切。実は、踏切警報音も遮断機もないため、いつでも入れるようになっている。

この踏切があるのは、JR横須賀線・逗子駅から東におよそ500mの場所。横須賀線や貨物の線路など計9線をまたぎ、その長さは35mにもなる。

多くの踏切にはある、警報機や遮断機。しかし、この踏切にはないため、多くの人が左右を何度も確認しながら渡っていた。しかし中には、スマホを見ながら左右を見ずに渡っている人もいた。

ちなみに、渡り終わるまでどれほどの時間がかかるのか、スタッフが測ってみると、かかった時間が35秒ほど。普通の大人でも35秒ほどかかる。

近隣住民「老人とかは歩く速度も遅いし、1分以上かかると思うので段差もあるから」「昔から遮断機ないので、結構事故が多い」

一般的な踏切よりも長く、遮断機などもないため、事故も起きている。

今年3月には、92歳の男性が電車にはねられ死亡。電車に付けられたカメラには、男性が踏切内を歩く姿が写っていたという。

死亡事故が起きる中、なぜ多くの人がこの踏切を利用するのだろうか?

踏切の手前にある看板には、「逗子駅手前に歩道橋があるのでご利用ください」と書かれていて、およそ300m離れた場所には歩道橋があり、その下には、警報機と遮断機がある踏切もあるが、用途によっては、この踏切が近道になるという。

近隣住民「どうしても公共機関がこっちにあるから、この道が非常に便利なんだよね」

近隣住民「近いですから京急乗る時に。向こう(歩道橋)まで行くと遠くなるので、ついこの踏切使いますけど」

では、警報機や遮断機が必要かどうか、聞いてみた。

近隣住民「あった方がうれしいなとは思うんですけど、向こう側の踏切は、1回閉まるとなかなか開かなくて開かずの踏切になっちゃう」

近隣住民「遮断機がついたら、ずっと閉まっているんじゃないですか? 警報機がついたら、ちょっとうるさいかな」

多くの人にとっては、利便性もあるため“いまのままの踏切”でいいという。

国土交通省によると、警報機や遮断機が設置されていない踏切は年々減っているものの、現在も全国に2726か所あるという。

JR東日本と逗子市は、安全のため以前から踏切をなくすことを検討しているという。しかし、住民から「便利だから残してほしい」などの声も根強く、現在も協議が続いているという。