ハマス大規模攻撃から1年…ガザ地区はいま【キキコミ】
◇ ◇ ◇
ガザ地区での戦闘のきっかけとなったイスラム組織ハマスの大規模攻撃から7日で1年です。
私が話を聞いたのは「国境なき医師団」の萩原健さん。
9月までガザ地区中部のデイルアルバラや南部の主要都市ハンユニスで人道支援活動にあたっていました。
見せてくれたのはガザ地区にある病院内の様子。
○萩原さん
「こちらに血があったりですね、 空爆があって大量の負傷者が 病院に担ぎ込まれてきたと」
病院に入りきらない患者もいるといいます。この子どもは。
○萩原さん
「非常に栄養状態がよくないですね」
腕輪が赤いところまで締まるのは栄養失調の印。
○萩原さん
「これがまさにそれ(腕輪)なんですね」
○櫻井
「こんなに(腕)細いんですか」
食料や水、医療物資が足りない状態が今も続いているといいます。
○櫻井
「実際、今のガザ地区はどういう状況でしょうか?」
○萩原さん
「人道地域というのは基本的に私たちは非戦闘地域と認識してるんですけれども、実際は昼夜(そこにも)空爆が行われています。ガザ地区の人たちっていうのは相当、もう疲れ切っていると」
イスラエル軍が空爆を行う際、ガザ地区の人たちには退避勧告が出されるといいますが…。
○萩原さん
「私がいた8月の時点でそれこそ2週間の間に10回くらい(退避勧告が)出るわけですね」
○櫻井
「そんなに頻繁に出るんですか」
○萩原さん
「退避要求が出てそこから退避してそしてそこからまた退避要求が出て…
というのを繰り返している状態」
追い立てられるように居場所を変えざるをえず、ついには…。
○萩原さん
「さらに密集して
退避する場所さえ見つからない状況ですね」
○櫻井
「実際にガザ地区ですごすなかで危険な状況は経験しましたか?」
○萩原さん
「ええ。それこそ100m、200mの距離で空爆があることはあります』
○櫻井さん
「そんなに近くでですか?」
○萩原さん
「100mといったらものすごい近いですね。ショック(衝撃)も、ものすごいありますね」
○櫻井
「医療物資も足りない、水も足りていない、この状況を変える手立ては考えられるんですか?」
○萩原さん
「ガザから外にでようとしてもできないわけですよね。そして昼夜、空爆が起きているという状況で解決できる方法というのは、ひとつ停戦しかないと思うんですよね。それ以外の方法というのは考えられないんじゃないかと」
○櫻井
「私たちが日本にいて、できることはありますか?」
○萩原さん
「そうですね。今このタイミングでもこのようなことは起きているわけです。
お願いしたいのは、ガザのことを忘れない。そういった人道危機がある状況というのが同じ世界で起きているということを忘れないでいただきたい」
(10月7日放送『news zero』より)