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“朝食抜き”20代~30代でさらに増加

2019年6月7日 19:00

今週、農水省が公表した「食育白書」によると、20代から30代の若い世代で朝食を食べない人がさらに増えているという。若い世代はなぜ朝食をとらない人が多いのか。朝食を抜くと体にはどんな影響があるのか、取材した。

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朝、神奈川県厚木市のレストランで並べられていたのは、色とりどりの野菜やフルーツにベーグルなど3種類のパン。そして自家製ヨーグルトなど、地元の食材を中心とした15種類以上の朝食ビュッフェ。準備が終わる頃になると、多くの若い男性や女性が現れた。

会社員・20代「一人だとあまり朝食とらなかったんですけど、(会社が朝食を)出してくれるようになって、すごい会社に行く時間も早くなりました」

実はこのレストランは、保育所や介護施設の設計を行う会社が経営している。一般の人も利用できるが、去年から社員たちに朝食の無料提供をはじめた。

設計スタッフ・20代「(朝食を)毎日食べるようになって、仕事もがんばれるかなと思います」

これまで忙しくて朝食をとらなかった20代から30代の社員が多く足を運んでいるという。

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こうした企業がある一方、今週、農林水産省が公表した「食育白書」によると、「朝食をほとんど食べない20代から30代の若い世代」の割合が26.9%に増加。

これは、前年度より3.4ポイント、アップしており、若い世代で増加傾向にあることがわかった。

インターネットでは「もう5年くらい朝食食べてない」「パンとサラダとヨーグルト食べてる」「朝食くらい食べなくても死なないし」といった声があがっている。

若い世代で増え続ける「朝食抜き」。体にはどんな影響があるのか。そして、どういう朝食が栄養バランスが良いのか。

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20代から30代は朝食をとっているのか?

社会人・30代「社会人になってからは、あんまり食べなくなってったかなって」

20代「ご飯とおみそ汁と納豆と、あとは残り物のおかずとか」

学生・20代「週3~4日くらい(朝食食べない)。起きられないので、寝坊しちゃうんで」

朝食を食べない人の多くが「朝時間がない」ことを理由としていた。

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しっかり栄養を取るためにはどんな食事が必要なのか?

栄養士を育成する学校で「理想的な朝食」を作ってもらった。

武蔵野栄養専門学校・管理栄養士 須藤剛士さん「本日作るのは“おにぎらず”というメニューで」

かつお節や白ごまなどを混ぜ合わせたご飯に、シソやチーズをのせ、のりで包めば、数分で“おにぎらず”が完成。

そして、具だくさんのみそ汁に果物などを合わせれば、必要な栄養素がつまった、理想的な朝食の完成。

鈴江キャスター「こちらが理想的な朝食ということですが、どんなポイントがあるんでしょうか」

武蔵野栄養専門学校・管理栄養士 須藤剛士さん「まず、朝食にとってほしい栄養素というのが3つあります。まず、おにぎらずのご飯に含まれるブドウ糖という成分です。脳のエネルギー源になるので必ずとっていただきたい栄養素となります」

卵焼きなどに含まれるタンパク質は、筋肉や内臓、1日の体のリズムを整えるホルモンなどを作る元になる。

そして、果物や野菜などに含まれるビタミンは、タンパク質の代謝を促す効果がある。

朝食に3つの栄養素をとることで、脳や体を目覚めさせるという。

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一方、医師は、朝食をとらない生活が続くと病気へのリスクが上がると指摘する。

工藤内科・糖尿病内科 工藤孝文医師「長期でみると、朝食を抜くと糖尿病の発症のリスクが上がったり、動脈硬化、心臓病(のリスクもある)。女性であればですね、冷えがひどくなるんです」

朝食をとる習慣をつけることが免疫力を上げ、病気へのリスクを減らすことにつながるという。

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