長野県も悩む…黄色い花の大繁殖 駆除は?
鮮やかな黄色い花を咲かせる植物。繁殖力が強く、道路沿いなどに たくさん生えている。実は今、この花をめぐって大きな騒動となっている。この花の正体とは──。
◆黄色い花の“オオキンケイギク”は、外来種
14日、ある植物の繁殖に頭を悩ませているという長野県庁を訪れた。
長野県自然保護課 竹内玉来担当係長「最近はオオキンケイギクの被害が長野県で分布しているものですから、非常に困っています」
オオキンケイギクとはどんな植物なのか。案内してもらうと…
長野県自然保護課 竹内玉来担当係長「今あそこに見えている、黄色いコスモスに似た花なんですけれども」
北米原産のキク科の仲間で、5月から7月に鮮やかな黄色い花を咲かせるという。元々は緑化や園芸などの目的で利用されていたが、一方で、こんな特徴が…
長野県自然保護課 竹内玉来担当係長「非常に繁殖力が強い。ちょっと見ていただくと結構、この道路沿いに生えているのがわかる」
それは、繁殖力の強さ。
長野県自然保護課 竹内玉来担当係長「本来だったらこういうヨモギだとか在来の植生が生えているところなんですけど、どんどんどんどん一面に広がってしまう」
元々、その場所にあった植物が追いやられてしまう可能性があるため、特定外来生物に指定されている。
◆栽培や生きたままの運搬は禁止。駆除方法は?
長野県では今、オオキンケイギクが各地で見られるほど増加。生態系が破壊される危険性があるという。そのため、パンフレットを作り県民に呼びかけているが、具体的にどうすればいいかわからないとの声も多く、今、対策のガイドブックを作成中だという。
法律では、栽培したり、生きたまま運搬したりすることなどが禁止されているオオキンケイギク。駆除するにはどうしたらいいのだろうか。
長野県自然保護課 竹内玉来担当係長「根っこの部分から引き抜くようにしていただいて、このままこの場に置いといて(オオキンケイギクを)枯らしてしまうと。枯れていれば処分してかまわない」
長野県では、県民の協力を得ながら対策を進めていきたいとしている。
◆日本全国に分布、生態系に影響も…
環境省によると、オオキンケイギクは日本全国に分布しているという。そのため、長野県以外でも、オオキンケイギクの繁殖を食い止めようと駆除を行う自治体が出てきている。
生態系に影響を及ぼしかねないオオキンケイギク。こうした外来種を駆除する動きは今後も広がりをみせそうだ。