言葉や価値観の「既成概念を飛びだそう!」
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「ヒールやパンプス、強制しないで!」。TABILABO代表取締役・久志尚太郎氏に聞いた。
「職場でのハイヒールやパンプス着用の強制をなくしたい」と訴える女性らが今月3日、厚生労働省を訪れ、着用を強制しないよう求めた1万8856人分の署名を提出した。ホテル勤務や企業の受付などの接客業、就職活動中の女性は、「マナー、常識だから」という理由で、ハイヒールやパンプスを履くよう指定されていることがあるとした上で、様々な制約があると訴えた。
活動は「#KuToo」運動としてネット上でも議論になっている。ネット上では「ある意味パワハラだと思う」「ヒールが好きなので、この騒ぎはやめて」「男性のスーツや革靴はどうなんだ」などの意見が聞かれた。
――フリップをお願いします。
『既成概念を飛びだそう!!』と書きました。これは当社のコンセプトでもあるんですが、ヒールとかパンプスというのも今までの価値観の延長線上にあるものじゃないかと思っています。例えば人によって差別的だったり、階級的だったり、あるいは男尊女卑だったり、いろんな見え方がすると思うんです。すごく大事なのは、自分らしくいること、かつ、自分で選択できるということで、例えば、スーツを着たくなかったら着なくていいんじゃないかと思ったりもします。
うちの会社はスーツで面接に来たら、落とすようにしていて――なぜかというと、その人の個性とか、どういう風に生きてきたのかとか、何をしたいのかとかが全く見えないからです。
――逆に「スーツが好きで着ています」という人は?
それはもちろんOKです。それ以外にも例えば「主人」や「嫁」という言葉は、賞味期限という概念があって、今「ご主人様」とか「旦那さん」とかは、よくよく今の時代に鑑みてみると変な言葉だよねという議論も巻き起こっているんですね。言葉、文化、価値観――ヒールやパンプスだけでなくて、あらゆる分野でそういう議論が起こっているのかなと。その時に一番大事なのが、既成概念を飛び出して考えることではないかと思っています。
■久志尚太郎氏プロフィル
TABILABO代表取締役。TABILABOは、スマートフォンを軸にしたメディア事業、ブランドスタジオ、イベントスペース&カフェ運営など、メディアを起点に次々に新しいビジネスを展開している。久志さんは中学卒業後、単身渡米。16歳で高校を飛び級で卒業後、起業。帰国後は19歳でDELLに入社、20歳でトップセールスマンに。21歳から23歳までの2年間は世界25か国を旅した。宮崎県でソーシャルビジネスに従事した後、2014年2月、TABILABOを創業、今年8月には更なる企業成長を目指し、社名をNEW STANDARDに変更する予定。
【the SOCIAL opinionsより】