安倍元首相銃撃事件 山上容疑者“動画みたころに殺害決意”
奈良市で安倍元首相が銃で撃たれ死亡した事件で逮捕された男が、「去年9月、恨みのある宗教団体の関係者に安倍元首相が寄せたメッセージを見て、そのころに殺害を決意した」と供述していることが分かりました。
捜査関係者によりますと、山上容疑者は「去年9月、宗教団体の代表らが設立したNGOの集会に寄せられた安倍元首相のメッセージを見たころに殺害を決意した」と供述していることが新たに分かりました。
安倍晋三元首相を銃で撃ち殺害した疑いがある山上徹也容疑者は、これまでの警察の調べに対し、「母親が宗教団体にのめり込み、多額の寄付をするなどして家庭生活がめちゃくちゃになった」と話しています。
母親が入信していたこの宗教団体は、旧統一教会であることが明らかになっていますが、捜査関係者によりますと、山上容疑者は「去年9月、宗教団体の代表らが設立したNGOの集会に寄せられた安倍元首相のメッセージを見た」「そのころに殺害を決意した」と供述しているということです。
メッセージを見て安倍元首相が宗教団体とつながりがあると思い込み、去年の秋から安倍元首相への殺意を募らせるようになったとみられます。
また、犯行に使った手製の銃について、山上容疑者は「動画投稿サイトYouTubeを参考にして去年の春ごろから作り始め、今年の春ごろに完成させた」「火薬はインターネットで購入した」と供述しています。
山上容疑者は、「爆弾は関係ない人も巻き込んでしまうからやめて銃にした」と話しているほか、「何度も試し撃ちした」とも供述していて、警察は、山上容疑者が入念に殺害の準備をしていたとみて調べています。