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国際労働機関100周年 都内でシンポ

2019年8月31日 0:25
国際労働機関100周年 都内でシンポ

今年は、国際労働機関(=ILO)の創設から100周年。30日、東京都内では記念シンポジウムが開かれ、ILOのガイ・ライダー事務局長らが出席した。また、シンポジウムに先立ち、G20を構成する国や地域の労働組合の中央組織が集まる会議(=L20)が、日本で初めて開かれた。

ILO(=国際労働機関)は、1919年、ベルサイユ条約によって国際連盟と共に創設された国際機関で、1日8時間労働の確保や母性保護、児童労働の規制など、この100年の間、幅広い労働問題に取り組んできた。

30日のシンポジウムは、日本の労働組合の中央組織「連合」が主催したもので、連合の神津里季生会長や、ILOのガイ・ライダー事務局長らが出席した。

シンポジウムに先立ち、G20を構成する国や地域の労働組合の中央組織が集まる会議(=L20)も開かれた。

今年は、G20が日本で初めて開催されたことから、「L20」も日本で初めて開催され、連合の神津会長が議長を務めた。

「L20」が取りまとめた声明では、「世界のほとんどの国で所得格差が広がっている」「非正規の就業形態が増加している」「ごく少数のエリートが、富の不平等をさらに深刻化させる技術的イノベーションやデジタル化の恩恵や利益を独占しており、技術変革が社会の幸福向上につながる保証はない」などとしている。

そのうえで、9月1日から愛媛・松山市で開かれるG20労働雇用大臣会合に向け、労働者の保護や不安定な雇用への対応、それに長時間労働の是正などを求めた。

また、G20での労働者代表の位置づけを高めるよう、求めている。