“当たり前”のルール「多様性」で変更へ ドン・キホーテが髪形・色を自由化 ランドセル以外での登校も
“当たり前”だと思っていたルールや文化が、多様性に合わせて変わり始めています。ドン・キホーテでは16日から、オフィスで働く人の髪形と髪の色が自由になりました。また、都内のある公立小学校は、登校はランドセルでなくてもよいと示しました。
◇
街の人に「あなたの会社にはどんな規則がありますか?」と聞いてみました。
規則ある 医療関係(30代)
「爪が長すぎたりとか、ネイルはダメですね。(前のところは)スカートの長さとか。ちょっと折っていたら、『短い!』って怒られます」
規則ゆるい IT系(30代)
「うちの会社ゆるくて、そういう(規則が)ない。僕は今、銀行まわりに行く予定なので(整えている)」
規則ある ハイヤー運転手(40代)
「男性でしたら茶髪・ロン毛はナシ、ひげもダメ。(服装は)スーツで、もちろんネクタイも。お客さま商売ですので、当然のことだと思っている」
どう思うかは、人それぞれ。ただ、求められるべきは――
NPO法人運営(50代)
「ある程度はこういう(多様性の)時代なので、許容してほしいなと」
建設系(30代)
「多様性が認められる時代になってきているので」
身だしなみのルールもその一つです。ドン・キホーテでは、去年から店舗で働く従業員の髪の色を自由にしました。もちろん、男性の従業員も自由です。
――何色ですか
従業員
「ネイビーブルーです」
――ネイビーブルー!?
ドン・キホーテ中目黒本店・アパレル担当 三浦杏莉沙さん
「働いている間も好きな自分でいられるという形で、すごく楽しいです」
従業員の喜ぶ声が多かったため、16日からは本社オフィスで働く従業員の髪形と色も自由にすることにしました。
ドン・キホーテ運営会社・総務部 渡辺みゆ紀さん
「管理部門(本社)で働く従業員も、『髪色を自由にしていこう』という形になりました」
――髪色を変えられたんですか?
ドン・キホーテ運営会社・総務部 渡辺みゆ紀さん
「はい、変えました。今回を機にこのもみあげの部分を…」
お客さんからは――
主婦(20代)
「自己表現ができるから、すごくいいなと思います。こっちが見ていて楽しいなって思うので」
お堅いイメージがある、銀行で働いていたという男性も――
元銀行員(70代)
「(銀行員時代は)7:3に分けて、髪はいつも短く。(髪形・髪色自由は)よろしいんじゃないかと思いますよ。今、多様性の時代だからね。染める分にはいいんじゃないですか。楽しいじゃない、その方が」
◇
時代が変わるにつれ、多様性が尊重されてきました。学び舎(や)も変わり始めています。小学生に話を聞くと――
小学4年生
「ランドセルよりもリュックサックの方が軽いから、リュックサックで来ました」
16日からリュックサックで登校していました。通っている小学校から、“ランドセルではなくてもよい”と連絡がきたためだといいます。
小学4年生
「やっぱりリュックの方がいいですね。楽です、けっこう」
江東区によると、以前から自治体や学校がランドセルを指定しているわけではなかったといいます。今回、新入生へのお知らせなどを作るタイミングで、小学校が具体的に示したということです。
“通学かばんの自由化”に保護者は――
小学4年生の保護者
「こどもが自由に決められるのは、とてもいいことだと思います」
1歳の子をもつ保護者
「ランドセルってちょっと高いイメージがあるので、経済的にはいいのかなと思うし、賛成です」
“当たり前”だと思っていたルールや文化。様々な多様性に合わせて、変わり始めています。