“ゴミ問題”観光客増加で深刻化 花火大会の足下に…京都・嵐山では罰金も
夏休みに入り観光地が多くの人でにぎわいを見せる中、ゴミ問題が深刻になっています。4年ぶりに開催された隅田川花火大会や人気観光地の京都・嵐山でもゴミの対応に追われていました。
花火を見た人
「今じゃん! すごいよ!」
「ようやく夏が戻ってきた」
夏の夜空と人々の目に彩りを添えた隅田川花火大会。厳重な警備体制のもと、2万発を超える花火が打ち上げられました。
花火を見た人
「音が大きくてびっくりした」
「きれいでした」
そして、今年は世界からも観客が訪れていました。
「ニッポン最高!」
アメリカから来た人
「見てください、すごくない?」
オランダから来た人
「花火はとってもいいね」
アフターコロナとなり、4年ぶりに戻ってきた夏の風物詩。103万人を超える過去最多の観客が訪れました。多くの人が集まったことで、あわや“群衆雪崩”という瞬間もありました。ただ、問題は人混みだけではありません。
地元の人に聞き込みをすると、やはり気になるというのがゴミ”問題です。例年、大量のゴミが出るため、自治体や町内会などはゴミ捨て場を各所に設置。それでも、ゴミの捨て場所が分からない人もいました。
アメリカから来た人
「ジャスミン茶(のペットボトル)はポイ捨てしないから、心配しないでください。(日本は)ゴミ箱はコンビニしかないね、ちょっと不便」
頭上にはきれいな花火が上がる中、その下にはいたるところでゴミが捨てられていました。花火が終わった後、浅草の雷門の前には、捨てられたゴミがあふれていました。
記者
「スーパーマーケットの入り口にも当たり前のようにゴミが捨てられています」
ゴミがあれば、ゴミ捨て場だと勘違いしてしまうのか、入り口に置かれたゴミの上にゴミを捨てる人もいました。
花火が終わった後には、実行委員会などがゴミを回収していました。
隅田川花火大会実行委員会
「今年は多いですね! これもみなさんのためですよ、街のため街のため」
地元住民から「家の前にゴミがある」など問い合わせが来ているということで、実行委員会は今後、対応していかないといけないと話していました。
観光地の京都・嵐山は海外からの観光客も戻り、にぎわっています。京都市がゴミ箱を設置していますが、納まりきれずにあふれ出したゴミ箱が散乱していました。ペットボトル用のゴミ箱に、ペットボトルではないものが入っているなど、分別もきちんとはされていませんでした。
観光名所にあふれ出るゴミに、商店街も対策に乗り出しています。
嵐山商店街 石川恵介会長
「商店街のポスターなんで、ポイ捨てをやめましょうというポスター、張っておいてください」
31日もゴミのポイ捨てを防ぐため、商店街のお店にポスターを配布。早速、店先に貼っていました。
嵐山商店街 石川恵介会長
「嵐山を必死で守っているんですと、ポイ捨てしたら罰金とりますよと」
この商店街には以前、市がゴミ箱を設置していました。しかし、ゴミがあふれ景観を乱してしまうとして、撤去された背景があります。
観光客
「竹林の方はゴミ箱から(ゴミが)あふれている部分があった。(ゴミ箱が)なくなるのはしようがないのかな」
イギリスからの観光客
「(ゴミ箱は)たくさんはありません。ゴミ箱を見つけるのは、簡単じゃないです」
観光客
「トイレの中にゴミを置いているとかがあって汚くなっていたから、どっちの方がいいんだろうと思います」
「ゴミ箱がない」という声の一方で、ゴミ箱を設置すればゴミがあふれてしまう現状があるのです。市は商店街と協力して対策していきたいといいます。
効果的な方法はあるのでしょうか。