原発避難者訴訟“国の責任認めず” 弁護士「全く受け入れられない」
福島第一原発の事故で、避難した住民らが国を訴えた4つの集団訴訟で、最高裁は17日、国に責任はなかったとする初めての判決を言い渡しました。
馬奈木厳太郎弁護士「判決は国の責任を認めないと。全く受け入れられない」
福島第一原発の事故で、避難した住民らが国に損害賠償を求めた4つの集団訴訟で、最高裁は17日、国に責任はなかったとする判決を言い渡しました。
最高裁は2002年に政府が出した地震に関する「長期評価」を踏まえ、東日本大震災の規模や津波について「想定よりも規模が大きかった」と指摘。その上で、「仮に、国が事故を防ぐために東電に適切な措置をとらせたとしても、事故が起きた可能性が高い」と結論づけました。
集団訴訟の原告・深谷敬子さん(77)「悔しいね。一生懸命やったのに(国の責任を)認めなかったんだ」
最高裁が原発事故について国の責任を判断するのは初めてで、責任を否定した17日の判決は、全国で行われているおよそ30件のほかの同様の裁判にも影響を及ぼすとみられます。