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玉城知事「喪失感に包まれ、胸が痛む思い」

2019年10月31日 17:27
玉城知事「喪失感に包まれ、胸が痛む思い」

31日未明、沖縄県の世界文化遺産・首里城で正殿などを全焼する火事があった。警察などは正殿内部から出火したとみて原因を調べている。

首里城の北殿の屋根は真っ黒に焼け落ちている。すでに煙も収まっていて、ときおり、消防隊員らが現場を調べる様子などが見える。また、沖縄県の玉城知事が会見を開き、胸中を明かした。

玉城知事「言葉に言い表すことのできない喪失感に包まれ、本当に胸が痛む思いでいっぱいです」

玉城知事は11月1日に上京して、国交省など関係省庁に対し、協力を要請する考えを示した。

警察などによると、31日午前2時半過ぎ、首里城で火事があり、正殿、北殿、南殿、書院など7か所、あわせておよそ4800平方メートルを焼き、午後1時半に消し止められた。

全焼した正殿の外の中庭では27日から開催されている「首里城祭」の機材設営が午前1時半頃まで行われていて、その後、警備員が正殿に鍵をかけたという。

そのおよそ1時間後に警備員が正殿の中から煙が出ているのを確認していることから、警察などは正殿内部から出火したとみて詳しい火事の原因を調べている。

現場周辺には大勢の住民が詰めかけ、ときには祈り涙を浮かべながら、消火活動を見守っていた。戦後復興のシンボルだった首里城の焼失は、沖縄県民の心に深い傷を刻んでいる。