「足の不調を診てもらう」という新常識
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ゲストいち押しのソーシャルグッドなヒトやモノを紹介していただく「recommend」。靴型のウエアラブルデバイス開発を手がける菊川裕也氏のいち押しは「足ビジネス アイデアハッカソン」。
――菊川さん、これってどういうものなんでしょうか。
これはですね、東京都世田谷区に下北沢病院という病院があるんですけど、ここが実はアジアで初の足の総合病院をうたっているところで、足病という、足の病気にまつわることを各方面の医療から解決してくれる、予防も含めて解決してくれるっていうような病院です。
これ自体が歩行寿命をのばすみたいなところで、すごく貢献されている病院なんですけど、その下北沢病院が中心となって、我々のような靴メーカーだったり、インソールをつくっている方とか理学療法士さんとか――要は足にまつわることをやっている人たちが有志で集まってできた、足のためのコンソーシアムというか、そういうような集団ですね。
――日本には足に関する病院が少ないということで、こういう集まりも初めて。
初めてだと思います。足に関する病院っていう話でいうと、僕も聞いたんですけど、実はそのアメリカだと足病医さんという、足の専門のお医者さんが1万5000人――歯科医と同じぐらいのレベルでいるので、例えば僕らが虫歯になったら、歯医者行かなきゃって思うじゃないですか。そのレベル感で足に不調があったら足病医さんに診てもらうっていう文化があるんですけど、日本人だとほとんど我慢したり。
――そうです。みんな、痛みこらえて歩いてますもんね。
足がちょっと痛いぐらいだと、病院に行くっていう発想はないと思うんですけど、実はそのちょっとしたタコであったりでも、放っておくことによって、癖になってしまって重症化していったりってことで、さっきの歩行寿命っていうのにつながっていったりするので、本当はやっぱりそういう病院にかかって予防していくのがいいみたいです。
――足のことをちょっとあまり大切に考えてなかったなって思わされました。
このハッカソンの中では、あのメーカーもそういう病院の先生と一緒に実証実験を重ねながら現場で使えるものを企画して作っていくことができるってことで、すごくソーシャルグッドな試みだなと思って紹介しました。
――はい、注目したいと思います。
■菊川裕也氏プロフィル
スマートフットウエアと呼ばれる靴型のウエアラブルデバイス「Orphe」を開発・販売している。靴に組み込まれたセンサリング技術で足元の動きを精密に計測・解析。足の動きと連動して音や光を放つ靴は舞台演出などで新たな表現手法として話題になった。またウオーキングやランニングのデータを取得。スポーツ・健康・医療などさまざまな分野で活用可能と期待されている。
【the SOCIAL recommendより】