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“国境なき医師団”活躍するフリーの外科医

2019年12月2日 13:09
“国境なき医師団”活躍するフリーの外科医

フリーの外科医の吉野美幸さん。医局に属さない“フリーの外科医”として1年の半分を日本の病院で勤務。残りの半年を国境なき医師団のメンバーとして海外で治療にあたってきた。その活動について聞いた。


――「国境なき医師団」はどういう組織でしょうか?

世界にはまだまだ医療が行き届いていない国や地域がたくさんあるんですね。そういうところに医療を届ける、救えるはずの命を救うのが私たち国境なき医師団の使命だと思っています。


――参加を決めるまでに不安やプレッシャーはなかったでしょうか?

やっぱり私の技術できちんと仕事ができるのか、1人で責任をもって命を救えるのかってやっぱり不安だったこともたくさんありました。


――実際に吉野さんはどれくらい現地に行かれているんですか?

だいたい1年間のうち半年を「国境なき医師団」の仕事にあてるということにしていて、6か月の中で1、2か月現地に行って、また戻ってきてっていうのを何回か繰り返すような生活をしていました。


――それだけの期間現地に行くのも新しいロールモデルでもあるんでしょうか?

そうですね。だいたい「国境なき医師団」の外科とか麻酔科、1、2か月の派遣の人たちだと、年に1回1か月だけなら行っていいよっていうので許してもらえることが多いんですけれど、なかなかやっぱり半年っていうのを許してくれるところ(国内の医療機関)って少なくて。それから戻ってきて、受入先があるかってことも大変な、やっていく中での続ける課題にはなっているのかなと思います。


――活躍されている姿から「ドクターY」とも呼ばれている現状についてはいかがですか?

患者さんが「外科医で女性」っていうとなんとなくそのドラマを想像しちゃうらしいんですよね。それに関しては、わかってくれるというか少しでも知ってくれるっていうのは良いことかなと思います。


■吉野美幸さんプロフィル
フリーの外科医で国境なき医師団の日本理事。その経歴から「ドクターY」とも呼ばれる。一家で自転車店を営みながら、家族全員で別のアルバイトをして学費を稼ぎ、医大を卒業した。2012年から国境なき医師団に参加し、アフガニスタンやイラクなど9つの国と地域で活動。現在はフランスに拠点を移しフランスの医師国家資格取得を目指している。


【the SOCIAL guestより】