ゴーン被告 東京地検「逃げたに過ぎない」
レバノンに逃亡した日産前会長のカルロス・ゴーン被告について、東京地検は9日の会見で「適正な捜査と訴訟手続きから逃げたに過ぎない」などと強く非難した。
東京地検の斎藤次席検事は9日、定例記者会見で、ゴーン被告の捜査や、保釈に反対した経緯などを1時間20分にわたり説明した。
一連の事件については、「関係者間のメールなど豊富で、客観的な証拠を軸に裁判で立証しようと考えていた」と説明し、「適正に捜査し、適正に処罰を求めるため訴訟手続きをしている段階で、ゴーン被告は、そこから逃げたに過ぎない」などと強く非難した。
また、ゴーン被告が会見で、「1日8時間の取り調べを受け自白を強要された」などと主張したことについて、「取り調べは1日平均4時間弱で、全て録音録画されている」「ゴーン被告は、自由に否認や黙秘をしていて自白の強要はしていない」と反論した。
また斎藤次席検事は、ゴーン被告の保釈を認めた裁判所に対し、「実効性のない保釈条件で保釈が認められ、非常に不満を持っていた」と話し、ゴーン被告が使っていたパソコンの差し押さえを拒否した弁護団についても、「極めて遺憾だ」などと、強く批判した。