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だれでも読みやすい文字を UDフォント

2020年1月17日 16:42
だれでも読みやすい文字を UDフォント

ゲストいち押しのソーシャルグッドなヒトやモノを紹介していただく「recommend」。埼玉県三芳町秘書広報室主査の佐久間智之氏、一押しは「UD(ユニバーサルデザイン)フォント」。

――UDフォントとは一体、何でしょうか。

とにかく読みやすい書体になっていて、例えばディスレクシアといわれる読み書きが苦手なお子さんでもすっきり読めるようになっていたり、すごく切り込みが大きくて濁点がわかりやすいなど、社会的にすごく配慮された書体です。

うちの「広報みよし」も実は、昔は普通の書体でしたが、僕が関わって2年目からUDフォントに変えました。すると、それまでの文字が小さいという苦情は一切なくなり、劇的に住民の方に配慮をすることができました。

――確かに従来のフォントと見比べてみても、同じ大きさなのにこんなに見え方が変わるのですね。

これを使えば、社会的にもすごく配慮したデザインができると思うので、これがどんどん日本中に広まっていけばいいなと思っています。

――そうですよね。でも変えましたよと言わずに、さりげなくフォントを変える三芳町のやさしさみたいなものを感じます。

はい。それが町の魅力の一つに僕はなっているのかなと思うので、しっかりきめ細やかな配慮というのが、行政がすごく求められているのではないかなと思っております。

――確かにもっともっとこういった細やかな配慮とか優しさとかが広まっていけばいいなと思いますね。

毎日目にするものでもあるので、こういうものにしっかり配慮するというのが我々の役割なのかなと思っております。

■佐久間智之氏プロフィル
埼玉県三芳町秘書広報室主査。プロを目指したバンド活動に見切りをつけ、24歳で埼玉県三芳町の職員に。ある日、読まずにゴミ箱に捨てられた町の広報誌に衝撃を受け、広報誌の担当を志願。「広報誌は、町の名刺」、ダサいのはいやだと、デザイン、写真など自ら独学で習得し、広報誌をリニューアル。おしゃれでスタイリッシュなデザインで2015年には全国広報コンクールで内閣総理大臣賞を受賞。去年は、『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2019』にも選出。現在は、民間企業に出向するかたわら、講演や執筆活動も行う。「広報はラブレター。想いを届けて、まちに恋してもらうもの」。

【the SOCIAL recommendより】