【予報士解説】今からでも備えを! 台風2号…上陸せずとも「災害級の大雨」おそれ
大型の「台風2号」に梅雨前線が影響を受け、2日から3日にかけて、九州から関東の広い範囲で大雨が予測されています。中国や四国では線状降水帯が発生する恐れも…。防災用品や避難所を確認など、“今からでもできる備え”があります。
■九州から関東 6月の“1か月分相当”か“それ以上”の雨
有働キャスター
「台風に加えて線状降水帯の予測も出ていて、2日はかなり危険な雨となりそうですね」
市村紗弥香・気象予報士/防災士
「九州から関東地方では3日にかけて、『6月の1か月分相当か、それ以上の雨量』が予想されているところもあり、災害級の大雨となる恐れがあります。この大雨、台風が梅雨前線を刺激しているのが原因です」
「台風2号は、本州には上陸しない予想ですが、台風周辺の湿った空気が日本列島へと流れ込み、梅雨前線を活発化させています」
有働キャスター
「上陸しなくても大雨となると…その雨はいつでしょうか?」
市村気象予報士/防災士
「2日がピークとなりそうです。雨雲の動きを見ると、朝のうちから広く活発な雨雲がかかっていて、中国地方や四国では線状降水帯の発生予測が出されています」
「これは、あくまでも予測ですので、必ずしも発生するということではないですが、もし発生した場合、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要です」
■バケツをひっくり返したような大雨が…
市村気象予報士/防災士
「2日夜にかけては、雨雲が日本海側から太平洋側に移動する見込みで、四国や関東地方にかけても激しい雨になりそうです。2日の“警報級の大雨”となる可能性が高い時間帯を示したグラフをみると…」
有働キャスター
「関東から九州にかけてほぼ真っ赤(※警報級の可能性が“高い”)ですね」
市村気象予報士/防災士
「(九州南部は午前0時から、九州北部から関東にかけては午前6時から)通勤通学の時間帯から夜まで、バケツをひっくり返したような大雨が予想されています。大雨が降り続くということなので、土砂災害や浸水被害などに警戒が必要です」
■「重ねるハザードマップ」や「キキクル」の活用も
市村気象予報士/防災士
「今からできる備えとして、有事の際に使えるライトや避難グッズなどの防災用品の確認。そして、お住まいの地域の避難所の確認などもしておいてください」
有働キャスター
「廣瀬さんはこの雨の対策は?」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「2日は、僕が鎌倉で運営しているカフェは早めにクローズしようかなと考えています。土曜(3日)の朝に飛行機で熊本に行く予定なので、少し心配しています」
有働キャスター
「土曜日の熊本、これどうでしょうか?」
市村気象予報士/防災士
「土曜日の朝は、まだ降っているところはあるんですが、大雨のピークは越えていそうです。ただ、そのピークというのも前線や台風の動きによってまだブレがありそうなので、最新の情報を確認してください」
有働キャスター
「今回の台風ですが、離れているからと言って油断できません。『重ねるハザードマップ』、あるいは『キキクル』、こちらを確認して命を守る行動をお願いします」
(6月1日放送『news zero』より)