誰が最も“ぼーっと”できるのか? 参加者100人「ぼーっとする大会」日本初開催
「誰が最も“ぼーっと”できるのか?」 そんな不思議な大会が、3日に開催されました。
祝日の3日、東京・港区のビルの下には、人だかりができていました。集まった人たちは、“無の表情”で一点を見つめるだけ。これは、いかに「ぼーっと」できるかを競い合う、その名も「ぼーっとする大会」です。
2014年に韓国で第1回大会が開かれると、その後、オランダや香港など6の国と地域に広がり、これまで のべ2000人が参加。日本では今回が初開催となりました。
なぜ、このような大会が生まれたのでしょうか?
「ぼーっとする大会」発起人 ウップス・ヤンさん
「自分の周りの人たちが忙しそうにしているので、一緒に集まって“ぼーっとする”ことが必要だと思って企画しました」
忙しいことが美徳とされる現代において、生き方を見つめ直すきっかけにして欲しい――そんな思いから、この大会が始まりました。
参加者は全部で64組・約100人、すべて職業が異なるグループです。
ぼーっとしに来た看護師
「日々、せわしなく過ぎていく。18連勤をしてて、すごく疲れました」
日々、“激務”に追われる病院勤務の3人組や、「ぼーっとするプロ」を自称する、無職の男性などがエントリー。
無職の男性
「自分でボーッとしてるのが日常になっていて、どのくらい通用するのかなって」
ルールは90分間、ただ“ぼーっとする”だけです。競技中の脈拍が安定しているかどうかの「技術点」と、“ぼーっとする”作法の美しさをみる「芸術点」などで争われます。
“ぼーっとする”ことに集中し、“ゾーン”に入る参加者たち。ただ、日差しが照りつけるなか、続けるのは意外と難しいようです。
記者
「寝そうですね」
居眠りはルール違反、失格処分となってしまいます。
病院勤務の3人組はというと、暑すぎるため、ストールを日よけにしていました。
ぼーっとしに来た看護師
「暑すぎです。自信失ってます」
競技中、寝てしまう人は続出し、レッドカードが出される人が多くいました。病院チームも、暑さをものともせず集中していましたが、1時間後に異変が…
「レッドカードが出ました」
ぼーっとするあまり、眠りの世界へ。一瞬の油断があだになり、惜しくも失格となってしまいました。
そして、大会は終了。上手に“ぼーっと”し続けられた4組が表彰され、優勝者はダンサーの3人組でした。
惜しくも途中で脱落した病院勤務の女性は…
ぼーっとしに来た看護師
「普段ぼーっとする時間、大切だなと思いつつ、駆け抜けている日々なので、90分強制的にぼーっとできて最高でした」
忙しい毎日に追われるなか、たまには“ぼーっと”して、気分転換してみるのもよさそうです。