釣り人気“毒魚”にご用心 海水浴場では“人かむイルカ” 被害が続出…
釣り人気が高まる中、毒を持つ魚を知らずに触る人が増えていて、自治体では対策に乗り出しています。また、福井の海水浴場では、“人をかむイルカ”の被害が、このお盆休みも相次ぎました。そこで福井市はイルカが苦手な「超音波」を発する機械を設置しましたが…。
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「わー釣れた!いぇーい!」
静岡県熱海市の海釣り施設では、次々とお客さんたちが魚を釣り上げますが――
――これ、どういう魚?
魚を釣った男性
「キタマクラですね」
小さなフグのような魚を釣った男性は、手では触らず、ハサミでつかんで海に返していました。
魚を釣った男性
「触ったらよくなかったんで、ハサミでつかみました。入り口のところに書いてあったんで」
釣り人気が高まる中、海で釣れるアイゴ、キタマクラなどの毒のある魚を、知らずに触る人が増えているというのです。
熱海港海釣り施設管理法人 安田和彦理事長
「毒の魚を触ると痛いです。海の釣りは楽しいけど、危ないこともありますよっていうことを皆さんに知っていただきたい」
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お盆でにぎわう福井県の越廼海水浴場にも、危険な生き物が。
15日も姿を見せたのはイルカです。福井南署によると、福井市内の3つの海水浴場で、「イルカが人にかみつく」「ぶつかる」などの被害が、先月24日から今月14日までに、19件報告されたというのです。
6月に被害にあったという女性漁師は指をかまれ、今も内出血の痕が残っていました。
指をかまれた女性
「どーんってぶつかってきて。なんやって思ったら、イルカで。すごいアタックしてくるんで。2、3回ぐぐぐってくるもんやから、“あっち行けよ”っていう感じで手で押した時に(イルカに)かまれた」
ほかに、ダイバーの男性も被害にあいました。
シーモア中瀬保幸代表
「体当たりというより、“ぐーっ”て、乗ってくる感じ。横に来て、口をここら辺で“パクパク”ってやるから…もう怖い怖いとしか思えなかった」
男性は30年以上ダイビングをしていますが、初めての経験だったといいます。
15日、訪れていた海水浴客も――
海水浴客
「(イルカが)来た時に家族をかばえるように。浅瀬にいた方が、万が一来た時に被害にあわないように」
海水浴客
「怖い」
福井市は、先月から3つの海水浴場に、イルカが苦手な超音波を発する機械を設置しましたが、海水浴場には、15日もイルカが現れました。
専門家は「海ではなるべく深い場所に行かず、浅瀬で遊んでほしい」としています。
イルカの生態に詳しい 銚子海洋研究所 宮内幸雄所長
「(イルカとしては)甘がみ程度で、じゃれてる遊んでるっていうことになってくるのかな。まず“触れない”、“触らない”、“離れる”っていうことが必要なのかなと思います」