海辺に潜む“危険生物”たちに注意! 「猛毒クラゲ」に刺され一日で10人救急搬送も…
夏休みが始まり、海水浴に行く人も増えましたが、今年は“危険な生き物”の目撃情報が相次いでいます。クラゲの仲間で毒針をもつ「カツオノエボシ」が相模湾一帯で発見され、鎌倉市では一日で10人が救急搬送される日もあったということです。
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神奈川・鎌倉市の由比ガ浜海水浴場には、21日も多くの人の姿がありました。
海水浴客
「めっちゃ最高です。天気晴れたし」
3年ぶりの海開きで楽しい夏が始まりましたが、今、そこに影を落とす存在もいました。“海の危険生物”が目撃されているのです。海水浴場の入り口には、注意喚起の張り紙が掲示されていました。
張り紙にも書かれていたのは、クラゲの仲間「カツオノエボシ」です。糸のような触手に毒針があり、ビリッとした痛みが走ることから、“電気くらげ”の異名でも呼ばれています。相模湾一帯でこの夏、目撃情報が相次いでいます。鎌倉市では一日で10人が救急搬送された日もありました。
海水浴客
「刺されるかな、大丈夫かなと心配していた」
「ちゃんと知った上で遊ばないと、危ないですね」
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知らないままでは怖い、海に潜む“危険生物”。その生態を学べるイベント「リアル“しぜん“水族館ときけんないきもの展」が、東京・品川区にある「しながわ水族館」で行われていました。展示されているのは、磯場や砂浜など身近に潜む危険生物です。
しながわ水族館 魚類担当 瀬川裕啓さん
「こちら『ガンガゼ』というウニの仲間。(トゲが)すごくするどくて、すっと刺さっちゃう」
「これは『ヒラタエイ』というエイ。尾っぽを振って刺してくる。(刺されると)場合によっては死んでしまうこともある」
子供にもわかりやすいように、ひらがなの解説も用意しています。
小学5年生
「『これは危険だよ』って解説書いてあったから、わかりやすかった」
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また、海にはこんな危険生物もいます。
刺激を受けると“ヒョウ柄”に見える模様が浮かぶ「ヒョウモンダコ」。体長わずか10センチほどですが、その体には、フグと同じ「テトロドトキシン」――最悪の場合、死に至る猛毒を持っています。
今年は徳島県で目撃情報があり、関東近海でも磯遊びなどで遭遇する可能性があるということです。
東京海洋大学 海洋危険生物に詳しい永井宏史教授
「今年の夏もたぶん大変暑いと思いますから、海に行く機会が多いと思うんです。基本的なことなんですけど、『海洋生物には触れない』『(見つけても)じっと見守るだけにして、触らないであげる』、これがケガなどをなくす一番のいいやり方になる」
海洋生物には危険がつきもの。海遊びで見かけても、むやみに触らないでほしいということです。