迫る“第8波”…医療現場で問い合わせ増加「すでにひっ迫…」 旅行会社も危機感
厚生労働省が15日に発表した、新型コロナウイルスの都内の新たな感染者は1万1196人で、約2か月ぶりに1万人を超えました。医療現場からは、「すでにひっ迫の状態」との声も上がっています。さらに旅行会社も、再びの感染拡大に危機感を募らせていました。
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東京都の新型コロナウイルスの新規感染者が1万1196人と、約2か月ぶりに1万人を超え、11日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。
街の人
「えー、1万! 昨日、6000ぐらいじゃなかったですか? 知らなかったです。ちょっとびっくりしました」
「びっくりだし、ちょっと怖いですね。先々ちょっと不安に思います」
また、北海道でも新規感染者が1万906人と、初めて1万人を超える数になりました。全国では10万人2829人と、前の週の同じ曜日と比べて2万1428人増えています。
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迫り来る“第8波”。都内のクリニック「いとう王子神谷内科外科クリニック」では、ここ数日、問い合わせが増加。14日は受付開始から20分で、診察の予約がすべて埋まったといいます。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「今すでに、ひっ迫の状態が訪れていると感じています」
また、いとう王子神谷内科外科クリニックによると、約1か月前20%台だったコロナの陽性率が急増しているといいます。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「もう今週になってからは、もう60%ぐらいの陽性率になって、風邪で来る患者さんで少し気になる患者さんに検査を勧めると、たいがいやっぱりコロナと。“風邪=コロナ”と言っても過言ではないような状況に近づいてきました」
東京・立川市にあるワクチン接種会場には、感染拡大を受けワクチンを接種しに来た人もいました。
ワクチン接種しに来た人
「増えているからびっくりしています。心配だから、重症化しないように」
埼玉からワクチン接種しに来た人
「都内とかも買い物とか行ったりするので、そういうのも怖いので、増えてきているし、ちょっと怖いなっていう印象ある。(ワクチン打てば)安心材料になるかなって」
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、都内の旅行会社にも出ていました。
全国旅行支援の後押しもあり、予約状況がコロナ前に近づきつつあるといいますが、東京・江戸川区にある「江南トラベル」では、再び感染が拡大していることに危機感を募らせていました。
江南トラベル 荒井幹夫代表
「今後の期待というか、心配の方が大きいんですけど」
「実際、(年末年始に旅行を予約していた)お客さまが感染しちゃって、今ちょっと相談中というお客さまもいらっしゃいます」
第8波へ高まる危機感。ただ都の幹部は、「先週からの増加ペースからみれば、想定の範囲内。一方で、重症者数は大きく増えてはいない。病床使用率と重症者数をふまえ、今後の対策を検討していく」と話しています。