“第8波”に備え「対策強化宣言」 “外出自粛要請”どこまで? 「医療だけは守らないと…」
11日、第8波に備えた「対策強化宣言」の新設が了承されました。スポーツ観戦にも影響が出る可能性がある中、パラ選手の木村敬一さんとこの新たな“宣言”の意味を考えます。
■「対策強化宣言」 都道府県からの外出自粛要請を可能に
岩本アナウンサー
「第8波に備えた『対策強化宣言』で、都道府県知事が外出自粛も要請できます。新たに設けられたのが、4段階の感染レベルです」
レベル1『感染小康期』
レベル2『感染拡大初期』
レベル3『医療負荷増大期』
レベル4『医療機能不全期』
「最も深刻なレベル4『医療機能不全期』は、コロナだけでなく通常の医療も機能不全となってしまい“避けたいレベル”としています。これを避けるために、レベル3の段階で知事が出すのが、『対策強化宣言』です。住民に対し、大人数での会食や大規模イベントなど感染リスクが高い場所への外出自粛を要請できます。そうなると、木村さん、スポーツ観戦にも影響が出る可能性もありますよね」
木村敬一・東京パラ金メダリスト(全盲スイマー)
「スポーツ選手にとって、お客さんからもらえる応援や声援というのは、一番のエネルギーになるんですね。背中を押してもらって、戦うモードにもっていってもらうという意味で、すごく大きいです。
ただ、最近はスポーツイベント、スポーツ大会にお客さんが入ってもらえるようになりつつあったんですけど、また『自粛』という風になってしまわないように、個人個人ができる対策をしっかりと取っていきたいなと思います」
■“外出自粛要請”はどこまで?
岩本アナウンサー
「こういった『外出自粛要請』を受けても感染拡大が止まらない場合、知事はさらに『医療非常事態宣言』を出します。『外出や移動は必要不可欠なものに限る』として、出勤の大幅な抑制や、帰省や旅行の自粛を要請できます。ただ、飲食店の時短休業要請はせず、学校の授業も継続するということです。都道府県知事が判断して宣言することで、地域の状況に応じて柔軟に運用できるということですが、いずれの宣言も法的拘束力はありません」
■東京の“病床使用率”40%近くまで… 木村選手「医療だけは守らないといけない」
岩本アナウンサー
「実は、東京の病床使用率も40%近くまで上がっている中、このような宣言が新しく作られたんですが、木村さんはどう捉えていますか?」
木村さん
「心配ですよね…。ただ、こういうニュースが出た時は、多くの人が『また、自粛しないといけないんだな…』と最初に思ってしまいがちなのかなと思いますが、大事なことはそこではなくて、『医療だけはどうしても守らないといけないんだ』というのが大事なメッセージなのかなと思いますので、重く受け止めておきたいところです」
岩本アナウンサー
「そのメッセージがうまく伝わってほしいです」
(『news zero』より)