塩野義の新型コロナ飲み薬、継続審議に「最終段階の臨床試験結果が出るまで使えない」
塩野義製薬が開発した新型コロナウイルスの飲み薬は継続審議となり、承認の判断が見送られました。
厚生労働省の2つの専門部会は20日、合同で審議を行い、塩野義製薬が開発した国産初となる軽症者向け新型コロナ飲み薬「ゾコーバ」について、承認を見送り、「継続審議」としました。
塩野義側から、早期にウイルスを減少させることで後遺症の低減が期待できるとする新たなデータも提出されましたが、これまでの臨床試験ではウイルス量を減らす効果は確認できたものの、症状の改善が確認できていないと報告されました。
委員からは、「オミクロンに特化しても非常にいい効果があるようには見えない」といった意見のほか、併用できない薬が多いことや、妊婦への投与も難しいことから、「最終段階の臨床試験の結果が出るまではとても使えない」といった厳しい意見が相次ぎました。
最終的に「有効性が推定されるとの判断はできない」として、全会一致で「継続審議」の結論を出しました。