全県移動緩和へ…観光地復活にお得プラン!
県などをまたぐ観光が徐々に緩和される中、苦境に立たされていた観光地が様々なアイデアを打ち出しています。お客さんに楽しんでもらいたいと赤字覚悟の大盤振る舞いのプランも登場しています。
鮮やかな緑のシーズンを迎えた東京・八王子市の高尾山。平日の16日も登山を楽しむ観光客の姿があります。
観光客「自粛も解けてリラックス、リフレッシュみたいな」
都内からの観光客「思ったより普通に人がいて、観光戻ってるなって」
徐々に観光客が戻りつつあるという高尾山。山麓にある名物のケーブルカーもすでに運行を再開しています。
16日、そのケーブルカーの終着駅すぐそばでは、標高488メートル“高尾の夏の風物詩”。「高尾山ビアマウント」が今週から営業を開始しました。
スタッフはフェースシールドを着用。料理もこれまでのビュッフェ形式はやめ、オーダーが入るごとに配膳するなど対策がとられていました。
高尾山ビアマウント、岸本康樹マネジャー「(現在)どれだけ安心してお客様にご来店いただけるかテスト期間。夏になったらイベント等でお客様に楽しんでいただける場所の提供できればと」
本格的な夏に向け、いま観光地が様々な取り組みを始めています。
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埼玉県寄居町のかんぽの宿。19日から始めるのが…。
かんぽの宿寄居、岡村薫支配人「ここにキャンピングカーなどの車を止めていただくことができます」
林に囲まれた施設の駐車場を車中泊が可能な『くるまパーク』として貸し出す取り組みです。利用者は施設のトイレや売店などを使え、さらに追加で600円を支払えば秩父の山並みを一望できる展望露天風呂に何度も入浴可能。また、レストランで宿自慢の料理をいただくこともできます。
かんぽの宿寄居、岡村薫支配人「これから夏に向けて家族旅が増えると思うんですけど、キャンピングカーを使って楽しまれる方が増えていると聞いている中で、3密を避ける方たちにとってはちょうど良いのかなと」
ホテルの温泉や料理を楽しむことができる新たな形の車中泊。全国9か所のかんぽの宿で開始されるということです。
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一方で長崎市のホテルが始めたサービスがお得だと話題に…。
ホテル長崎常務取締役、塚島温子さん「しゃぶしゃぶの食べ放題と50種類の飲み放題。500円でご利用いただけるプラン」
なんとワンコインでしゃぶしゃぶ食べ放題、飲み放題、しかもこれ宿泊費込みです。長崎県の補助金を活用し、始めたもので現在は県民のみが対象ですが…来月からは県外の人を対象にしたバーベキューの食べ放題、飲み放題の宿泊プランを2000円で提供するといいます。
ホテル長崎常務取締役、塚島温子さん「収益面だけで見ると好ましい企画ではないかもしれませんけども、多くの皆さんに長崎に足を運んでいただいて笑顔になってお帰りいただきたい」
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現在は、「東京や神奈川、北海道などの5都道県をまたぐ不要不急の移動は慎重に」とされていますが、19日からは全県での移動が緩和されます。
また、観光についても現在は原則県内のみでとなっていますが、19日から全都道府県の往来を徐々に緩和していくということです。
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その移動の際にお得なサービスを提供する旅館も。群馬を代表する観光地「伊香保温泉」にある露天風呂が自慢の老舗旅館。先月からリーズナブルな素泊まりのプランを開始。さらにこのプランに付いている特典が…。
和心の宿大森、大森隆博会長「この10リットルのガソリンの券が付くプランです」
客の移動費の削減になればとレギュラーガソリン、10リットルをプレゼント。客は帰る際に旅館が提携している近くのガソリンスタンドに寄りチケットを渡せば入れてくれます。
和心の宿大森、大森隆博会長「10リットルあればそれなりの移動ができるのではないかなと考えまして、とにかく笑顔になってお帰りいただきたいというのが願いです」
経営が苦しいながらも気軽に・手頃な値段で楽しんでほしい…夏に向けた観光地の取り組みが始まっています。