日本の死亡率は欧米の1/3 コロナ入院者
日本で新型コロナウイルスに感染し入院した人の死亡率が、欧米の3分の1だったことが、国内初の大規模調査でわかりました。
国立国際医療研究センターが、新型コロナウイルスに感染し入院した人のうち、医療機関の協力で情報を登録できた2636人を分析したところ、亡くなった人は197人で、死亡率は7.5%でした。
国際医療研究センターが論文などを調べたところ、海外での死亡率は、イギリスで26%、アメリカのニューヨークで21%~24%、中国で28%だということで、日本の死亡率が海外の3分の1程度であることがわかりました。
その理由については、肥満や糖尿病の人が新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいことがわかっていますが、「そうした持病がある人の割合が、海外ほど高くないことが影響している可能性がある」と説明しました。
病状についての分析では、入院した人のおよそ62%が酸素マスクもいらない軽症で、人工呼吸器や体外式膜型人工肺(=ECMO)が必要だった重症者は全体のおよそ8.5%でした。
また、男性の方が重症化しやすく、喫煙者も重症化しやすいことがわかりました。
そして、入院した時点で軽症や中等症の人のおよそ半数は発熱やせきがありませんでしたが、症状が重い人に比べ、頭痛、味覚障害、嗅覚障害が多くみられることもわかりました。