接触確認アプリ「通知」来たらどうする?
東京都の感染状況はピークを越えた可能性があるとの見方もありましたが、27日の会議では警戒レベルは最も深刻なままという判断でした。
■東京都 感染経路の40%以上が「家庭内」
27日の東京都の新たな感染者は250人。26日の236人からやや増えた形です。
そして27日は、東京都内の感染状況を分析するモニタリング会議が開かれました。 新規陽性者は26日までの1週間平均で225.4人。 感染経路不明者は136.6人。 それぞれ減少傾向ではあるものの、依然高い水準です。
入院患者数は26日の時点で1522人。横ばいですが、医療機関への負担が長期化しています。 重症患者も31人と横ばいで、40代以上で増加しているということです。 感染状況は最も深刻な警戒レベルを7週連続で維持しました。
東京都の最近の傾向としては、感染経路の40%以上が「家庭内」ということです。同時に、友人との会食やカラオケ、バーベキューでの感染例のほか、職場内クラスターも発生しているため、家族以外と交流する時に感染対策を徹底することが、家庭内に感染を持ち込まないために重要だとの意見が出ました。
改めてですが、私たちにできることを整理します。
帰ってきたらマスクをはずし、せっけんでよく手を洗う。できればすぐシャワーを浴びると良いです。
タオルなどの共用はなるべく避ける。
そして、1~2時間ごとに5~10分ほど換気をすると良いです。 自宅だからといって安心せずにこうした対策を徹底することが大切です。
■接触確認アプリ「COCOA」 2つのトラブル
家庭内に持ち込まないためにも、自分が陽性者と接触してないかを知ることができるツールが接触確認アプリ「COCOA」ですが、最近トラブルが増えています。
「COCOA」は、近距離の無線通信機能ブルートゥースを使うことで、陽性となった人が登録すれば、1メートル以内で15分以上接触した場合に通知が届く仕組みです。
6月から運用が始まりましたが、厚労省によるとダウンロード数は約1501万件(26日午後5時時点)。人口の6割以上が使うと効果があるともいわれていますが、まだ1割にとどまっています。
そして、トラブルとして2つの例が挙げられています。
(1)誤通知
「陽性登録者と接触した可能性があります」と通知が届きます。ところがアプリを開くと「陽性者との接触は確認されませんでした」と表示されるのです。
これは不具合です。厚労省によると、この不具合について問い合わせが数多く寄せられていて、原因は調査中でまだ分からないということです。
(2)処理番号の発行に時間がかかる
自分が陽性だと判明した場合、陽性者としてアプリに登録する必要がありますが、登録するときに保健所から「処理番号」を発行してもらう必要があります。この処理番号の発行にかなり時間がかかり、中には判明から1週間かかった例もあったということです。結局、陽性者の登録は428件にとどまっています(26日午後5時時点)。
■通知が来たらどうすれば?
では、通知が来たときはどうすればよいのでしょうか。実際に通知を受け取った人の画面を用いて説明します。
通知がきたら「陽性者との接触を確認する」を押すと、接触が“1件”と表示されました。次に、一番下の「陽性者との接触一覧」を押すと、接触した日付が出ます。誰と接触したかはわかりませんが、いつ接触したかがわかります。
さきほどの画面で「症状を入力して相談」というところを押すと、症状があるか、など質問が出てきます。
ここで「症状あり」に進むと、都道府県を選んで保健所の連絡先が表示されます。
「症状なし」に進むと、家族などに感染者がいるか、受診を希望するか、など聞かれます。ここで「はい」にすすむと保健所の連絡先、「いいえ」だと2週間様子をみましょう、というメッセージが出ます。
通知が来ると原則、PCR検査が受けられます。ただ、保健所に連絡すると症状がないから必要ないと判断されるケースがまだあります。 そこで、厚労省は症状の有無に関係なく、通知がきた場合は希望者全員を検査の対象とするよう自治体に求めています。
つまり、接触の通知が来て、自分が希望すれば、原則、検査を無料で受けられることを覚えておいてください。
東京では新規感染者数がやや減少傾向となっていますが、海外の例を見てもここで気を抜くと感染が再拡大する危険性と常に隣り合わせです。これまで通り、1人1人ができる基本的な感染対策を徹底しましょう。
(2020年8月27日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)