温泉「0円で売ります」買い手ゼロ…なぜ?
岩手県の、ある町営温泉施設が「0円」で販売の公募を行いました。しかし、買い手はゼロのまま応募締め切りとなりました。いったいなぜなのでしょうか。
紅葉が見頃を迎えている岩手県西和賀町。知る人ぞ知る東北の温泉地で、町営の温泉施設が10軒あります。
中でも人気なのが、温泉で温めた砂を使った砂風呂です。
利用客「気持ちいいです。思ったより熱いです」
西和賀町 細井洋行町長「民間の方に売却というアナウンスをした」
10軒の維持費は年間1億3000万円ほどと、町の負担となっているといいます。
そこで、7軒を売却することに。
こちらの施設「槻沢温泉 砂ゆっこ」は1375万円から販売。
建物の老朽化などを考慮し、値段を抑えたといいますが、さらに驚きの安さで販売された施設も。
こちらの施設「憩いの家福寿荘」の売却価格はなんと0円!
タダで温泉施設が手に入る、買い手が殺到しそうな条件ですが…。
細井洋行町長「交渉したいと手を挙げた方は、残念ながらいなかった」
応募はゼロ。そのまま先月末に締め切りを迎えました。
5年間温泉施設として営業することという条件が、購入のハードルになったといいます。
細井洋行町長「今まで、地域住民に愛されてきた施設ですので、それを縮小せざるを得ないのは、断腸の思いなんですけども」
西和賀町は温泉施設の継続を目指して、地域住民などと協議していくということです。