医療費が高額になった患者の負担を軽くする「高額療養費制度」の見直しについて、厚生労働省は、長期の治療をする患者の負担増は取りやめる方針を患者団体に示しました。

「高額療養費制度」をめぐり、厚労省は、ことし8月から自己負担額の上限を引き上げる見直しを決めていますが、患者側は見直し全体の「一時凍結」を求めています。

14日、福岡厚労大臣は患者団体と2回目の面会を行い、高額療養費制度のうち、患者が直近12か月以内に、3回制度を利用した場合、4回目からの負担を減らす「多数回該当」については、負担増の見直しを取りやめ、現在の患者負担額を維持すると伝えました。

一方で、厚労省は「多数回該当」の仕組み以外での患者負担の引き上げは、予定通り行う方針です。

患者団体は、厚労省が示した修正について、「感謝する」としながらも、依然、負担増が大きすぎるとして制度全体の見直しを「一時凍結するよう」引き続き求めると述べました。