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はやぶさ2「ミッション100%こなせた」

2020年12月6日 18:38
はやぶさ2「ミッション100%こなせた」

日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が6年ぶりに地球に帰還し、持ち帰ったカプセルの回収に成功しました。開発者らが、会見を行い「ミッションを100%こなせた」などと喜びを語りました。

「はやぶさ2」プロジェクトマネージャ・津田雄一さん「『ただいま!』「はやぶさ2」は帰ってきました。6年間の宇宙飛行を今終えて、けさオーストラリア・ウーメラの地に私たちは玉手箱(カプセル)を舞いおろすことができました。カプセルは完全な状態、探査機も完全な状態で次の旅へと進んでおります」

「はやぶさ2」は5日午後、地球からおよそ3億キロメートルの小惑星「リュウグウ」で採取した、石や砂などの地下物質が入ったとみられるカプセルを分離することに成功しました。

カプセルは6日午前2時29分、オーストラリアの上空で火球となって砂漠地帯に着地し、6日朝、全てのパーツが見つかり回収されました。カプセルには、「リュウグウ」の地中から採取したガスが入っているとみられていて、このガスを取り出す作業は7日、オーストラリアで行うということです。

カプセルに入っている砂などサンプルを分析することで、太陽系の生成過程や地球への水の輸送起源など、生命誕生の謎に迫ることが期待されています。

「はやぶさ2」プロジェクトマネージャ・津田雄一さん「回収したカプセルを日本に持って帰ることがまだ残っていますし、何よりも中を開けるということがとても楽しみです」

一方、「はやぶさ2」は、地球に着陸せずに軌道を修正し、そのまま地球から離れて再び、次の小惑星の探査に向け出発しました。

次に目指す小惑星「1998KY26」は、直径30メートルの小惑星で、地球と火星の間の軌道に位置しており、11年ほどかかる、およそ100億キロメートルの新たな旅路です。

なお、リュウグウから持ち帰ったカプセルは、早ければ8日にも日本に帰国する予定です。