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ロッチ中岡「海外の“仲間”に会いたい」

2020年12月17日 19:07
ロッチ中岡「海外の“仲間”に会いたい」

『世界の果てまでイッテQ!』など人気番組で活躍するロッチ・中岡創一。新型コロナウイルスの影響で海外ロケは中止となり、バラエティ番組収録の形式も大きく変わる中で、仕事にどう向き合っているのか。聞いてみると、『愛されキャラ』の実像が見えてきた。


■「やり口をふさがれてます」

緊急事態宣言が発出された4月ごろは、1か月ほどほとんど仕事がない時期が続いた。普段はロケで忙しく国内外を飛び回る中岡。この時期を自宅でどう過ごしていたのか。

「本当に自分でも信じられないんですけど、『ようこんな寝られるな』っていうくらい寝てました。いま振り返っても本当にびっくりしますよ。で、何かしないとってやっと立ち上がってやったのが、ゲームを購入してゲームすること。後輩と通信で野球のゲームをずっとやってました。本当に何の成長もない(笑)」

その後、再開された番組の収録では、コロナ禍での「ニューノーマル」に難しさを感じることもあるという。

「僕らのやり口として、例えば辛いものを食べてぶはーっと吹き出すとかがある。それも飛沫が飛ぶのでできないでしょう。距離が離れているので、ぼそっと何か言うのも難しい。リモート収録も割り込むタイミングが難しいんですよ。もういろいろやり口をふさがれてます」

そんな中でも、10月のコンビでの単独ライブは客席を半分にしてなんとか開催にこぎつけた。

「状況見てやれるならやろうと。笑いの量も半分になるので『嫌やなー』と思いながらやりましたけど、そこまで気にせずできたと思います」

ネタ作りにも影響はあったのだろうか。

「そこはもう全部コカドくんが作ってくれるので、まったく(ないです)。だから意外とコロナで影響を受けていない方のタイプの人間なんだと思います。みなさんの苦労に比べたら」


■国内ロケは「スムーズに行き過ぎて…」

『世界の果てまでイッテQ!』で頻繁に渡航していた海外ロケもストップせざるを得ない状況。現地でロケをアレンジしてくれているチームの“仲間”であるコーディネーターのことが気がかりだ。

「早くお世話になっていたコーディネーターさんに会いたいなと。僕なんかはヨーロッパが多いですし、各地で数人の方に順番に担当していただいていて。関係性が近いですからね。海外ロケでコーディネーターさんの役割は一番大事ですから。いつも行ったときは色々気にかけてくれる」

会えない期間も何度か連絡を取っている。

「『大丈夫ですか』って心配してくれて。向こうの方が(コロナの影響が深刻で)心配なのに。『お仕事大丈夫ですか』と聞いたら、『日本からこういう映像を撮ってきてほしい』という依頼があるので、それでなんとかなっていると。早く会いたいですよ」

今、ロケはすべて国内。海外ロケとの違いを聞くと「スムーズに行き過ぎてハプニングが起こらない。善し悪しですよ」と苦笑する。

「海外は聞いていたのと全然違う状況になったりするんです。例えば事前に聞いていた倍のサイズの牛が出てきたことがあって。『子牛なら襲われても耐えられるけど、このサイズはさすがに終わるやろ』って思って、さすがにこのロケは中止になると思った。そしたら、その場でディレクターさんたちが『どうしようか』って考えてる。『あ、やろうとしているな』って(笑)。なんとかその場で危険にならないように考えてやるんですけど、そういうのはやっぱり海外ならではですね」


■自然体で向き合う「ノーとは言わない」姿勢

街ブラ番組「発見!オチアイ旅」(12月19日13時30分~放送:日本テレビ(関東ローカル))に出演する。多くの海外の街をロケで訪れているが、そのたびに日本の素晴らしさを再認識するという。

「ロンドンは頭抜けて都会でオシャレだなと思います。パリも建物はきれいですよね。ただ、やっぱり日本が一番いいなと思います。街はきれいだし、トイレもきれい。逆に日本の良さに気付いてくれないかなと思います。空港や駅のトイレで座ったら便座があったかいなんて、そんな国ないですよ」

日本もコロナで、大きな変化に直面した。その波は自身の身近なところでも感じる。

「地元の友達で、卒業アルバムとかを中心に撮っているカメラマンがいて。地元のスポーツの大会とか全部なくなって仕事が本当にゼロになったと聞きました。そういう話を聞くと自分は恵まれてるなって思います」

そうした中でも仕事が途切れず、周囲に愛されるのは、気負わず自然体な姿勢と人柄なのか。

「海外ロケでも、僕は事前に何をやるか聞かないんですよ。聞いてしまうと『あれやらな、これやらな』となってしまう。脳みそで面白いことを言う芸人ではないので『よし体張りに行こう』ぐらいの気持ちで行くだけですから。何の準備もしてないです」

「ズルをしない。基本ノーとは言わないようにしています。もちろんやりたくないこともあります。でも『できひん』って言いたくないですよね。どんな形でもいいから成立させる。こういう形でどうですかって。で、自分の限界がきたときは『ごめんちょっと休ませてほしい』って言いますけど(笑)」