用水路に小学生 救助を阻む“金網のフタ”
富山市の消防署で行われた感謝状の贈呈式。受け取ったのは、用水路に転落した小学生を救助した専門学校生・中島康汰さん(20)と、パート従業員・杉政和子さん(65)です。
先月22日午後3時半ごろ、下校途中だった小学生の男の子が用水路に誤って転落。男の子は16メートル下流まで流されました。一緒にいた子どもたちが男の子を助けようとしている様子を近くにいた70代の女性が目撃。車で通りかかった杉政さんを呼び止めました。
警察に通報した杉政和子さん「最初、交通事故かなと思ったんですけど、車から降りてみたら用水路に子どもが一生懸命つながっていたので」
用水路のへりに必死にしがみついていたという小学生。杉政さんは警察に通報しました。その後、近くを通ったのが中島さんです。用水路の上をふさいでいた金網のフタを持ち上げ、男の子を救出しました。
男児を救出した中島康汰さん「グレーチング(金網)を投げたあとに、子どもが手をあげていたので、脇を抱きかかえて助けた」
救助された男の子に大きなケガはありませんでした。用水路は幅60センチ・深さ70センチ・水深は15センチで、流れは速かったということです。
中島康汰さん「もし自分がもうあと数分遅かったら、もしかしたら力なく流されて、そのまま亡くなってしまうということもあったと思うので、(助け出せて)よかったと思います」