連休にバーベキューも…騒音やゴミの“マナー違反” 埋めた炭でやけどなどケガの危険も
ゴールデンウイークでも人気のバーベキューですが、一部のマナー違反者に地元の人などが悩まされています。バーベキューの炭をめぐるマナー違反によって、やけどのケガする危険もあるそうです。その実態を取材しました。
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3日、埼玉・飯能市にある人気のバーベキュースポットには、多くの人が集まっていました。
「バーベキュー、かんぱーい!」
こちらではゴールデンウイーク直前に、ある変化がありました。
奥むさし飯能観光協会 古島照夫会長
「入場者は1人1000円いただくと、そういう取り組みを」
「バーベキューの実証実験」です。一部のエリアで1日50組に人数を制限し、有料化したのです。その訳というのが――
奥むさし飯能観光協会 古島会長
「騒音被害と、肉を焼きますよね、その煙の被害とか…」
もともとは無料で開放していた、飯能河原のエリア。去年のゴールデンウイークは、一部の利用者が大声で騒ぎ、河原にゴミをそのまま放置するなど“マナー違反”が目立ち、近隣住民の生活にも影響が出ていたといいます。
トラブルを減らすために始まった、今回の有料化の実証実験。
利用者
「1000円ぐらいなら、いいのかなという感じは。コロナとかもあるので、ある程度、これくらいゆとりがある方が、安心してバーベキューできる」
今回の実証実験の結果を受けて、継続するかを判断するということです。
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“マナー違反”に困惑する状況は、海岸でもありました。神奈川県内の海岸で清掃活動を行う団体に同行させてもらうと――
かながわ海岸美化財団 柱本健司さん
「こちら…ですね」
――黒いつぶつぶみたいのが。
柱本さん
「こんもりしてるので見てみると、これ、全部バーベキューで使った“炭をそのまま捨ててるあと”ですよね」
砂浜に捨てられていたのは、バーベキューで使ったとみられる“炭”です。さらに手作業で掘っていくと、次から次に出てきました。なかには、手のひらよりも大きくとがった、木の破片のようなものまで出てきました。
柱本さん
「“まき”とかで使った“余った木”とか」
今年のゴールデンウイークは、多いときで、1日約100キロを回収することもあるという炭などのゴミ。他の海岸では、使わずに余った炭がそのまま捨てられるケースもありました。
火が消えていないと、やけどなどのケガをする危険性もあるといいます。さらに――
柱本さん
「炭っていうのは炭素のかたまりなので、非常に自然に返りづらい」
海洋プラスチックゴミと同様に、炭は自然には、ほぼ分解されないといいます。海岸の景観などに影響が出る可能性もあると話します。
利用者に話を聞きました。
利用者
「うちは全部持って帰って、“炭入れ”みたいので入れて」
――炭が自然に返らないのです。
利用者
「知らなかったです。持って帰らなきゃなと」
使い終わった炭について、レジャー用の炭を販売する会社は、水を張ったバケツなどで火を完全に消し、燃えるゴミとして捨てることをすすめています。