ワクチン接種開始へ サービスや特典準備も
新型コロナウイルスのワクチンの正式承認を受けて、17日から医療従事者への接種が始まります。一般の人の接種はいつになるのか。接種の開始をにらんで、早くも様々なサービスの準備が始まっています。
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神奈川県相模原市にある理容室。その店頭には。
「ワクチン接種済値引きという表示があります」
ワクチンを接種していれば、最大1000円割り引くといいます。それにしても…
ワタナベ理容室・渡辺明子さん「『(告知)早いね』って言われる」
ワタナベ理容室・渡辺晋悟さん「高齢のスタッフがいるので、スタッフを守るためという意図があります」
高齢の両親と3人で経営しているという理容室。両親、そして客の感染リスクを減らすために考え、早めに告知しているといいます。
渡辺明子さん「(接種の)アピールにもなったらいいかなと。通る人結構見てる気がしてる」
渡辺晋悟さん「割引があるからワクチン接種しようかとなってくれたら。(最初に接種する)医療従事者の方に使ってもらいたい」
17日にも始まるワクチン接種。まず、医療従事者からですが、自治体でも、専用のコールセンターを開設。
市の担当者「予約が始まるまでは頻繁な電話はかかるものではないのかなと思っています」
しかし、開始3分で、早速、一般の接種時期がいつになるのか、問い合わせが。
海老名市 保健福祉部健康推進課・大杉誠副主幹「ここまですぐ電話が鳴るとは思っていなかったですね」
医療従事者に続き高齢者らと、順次進められますが…
「Q:ワクチン接種したい?」
「接種したい」10代大学生「受けたいですね。重症化するリスクをちょっとでも下げられたらいいかなって」
「接種したい」20代会社員「結局自分がなった時に誰かにうつしちゃう怖さもありますし」
待ち望む人がいる一方…
「接種考える」20代大学生「積極的には受け…ないかな。副作用とかが怖いなって」
「接種考える」40代会社員「(Q:積極的に受けたいとかは?)ないです。積極性はないです」
世論調査では、接種を「受けたい」と答える人が多い一方で、「受けたくない」という人も15%にのぼっています(「すぐに接種を受けたい」18%、「急がないが接種は受けたい」65% NNN・読売新聞世論調査 2/5~7 全国有権者に電話調査 固定電話540人(回答率62%)、携帯電話562人(回答率47%)合計1102人が回答)。
こうした中…
「こびナビ」吉村健佑代表「ワクチン接種に正確な情報が伝わっていないんじゃないか。あなたが正確な情報にたどり着けるようにナビゲートすると」
有志の医師による「こびナビ」というプロジェクト。すでに海外で接種を受けたという医師の体験記も、ホームページに掲載されています。
こちらの医師は――
米・ワシントンDC在住 安川康介医師「(副反応や日常生活・仕事への影響)1回目2回目とも接種部位の痛みが2日程度続きましたが、その後良くなりました」「(日本の皆さんへメッセージ)自分の大切な方を守るためにも検討してみてください」
あくまでも“任意”となっているワクチン接種。こんな取り組みも。
山梨県・長崎幸太郎知事「接種をされた方々へのなにかしらの特典を検討をしています」
山梨県の長崎知事は接種率向上のため、県内の企業と協力し、ワクチンを接種した人へ特典を付与することを検討しています。
山梨県・長崎知事「(どんな“特典”?)例えば各店でポイントを1.5倍にしますや2倍にしますや割引をしていただくとか。ワクチンを広めて集団免疫を獲得することが最終的に切り札だと思っています」
接種を促す動きは都内でも。
APワールド・福田一正代表「ワクチン接種打ちたいけど移動ができないから打てない、あきらめる方を一人でも減らせるお手伝いできたらと」
こちらの旅行会社では、高齢者や体が不自由な人のために、接種会場までの送迎サービスを実施。15日から申し込みを開始したといいます。
APワールド・福田代表「小さな力ですけど考えられるところで動いていくっていうのが必要かなと」
ワクチンについて国は、医療従事者への先行接種をもとに副反応などについて発表するとしています。