河野大臣に聞く“ワクチン”時期は(後編)
確保量や情報が限られる、コロナワクチン。先行接種が始まった17日、河野太郎ワクチン接種担当相が『news zero』に生出演しました。最前線から寄せられた疑問と合わせ、有働由美子キャスターが時期の見通しや、配分の工夫、気になる副反応などを聞きました。(前編から続く)
■アナフィラキシー「しっかり対応」
有働
「副反応にも不安を抱く方がいらっしゃいます」
小栗
「医療関係の現場からも不安の声が上がっています。都内のある民間病院が先月、医師や看護師など職員約500人にアンケートしたところ、20代~30代で10人に約1人が『副反応が気になるので今すぐ打つべきか悩んでいる』と答えました。医療体制を維持しないといけないから万が一にも倒れられない、ということもあるのでしょうが、一般の人も感じている副反応への不安に、どう対応していく考えでしょうか」
河野
「どんなワクチンも、副反応がないということはありません。このファイザーのワクチンも、重篤な『アナフィラキシー』が約100万人で5人出るという程度の確率で、アメリカでも報告が上がっています。しかし仮に、アナフィラキシーが起きてもその現場には医師も看護師もいますし、薬剤もきちんと置いてあるので、しっかりとアナフィラキシーにも対応できるようになっています。一方でこのワクチンの効果は、有効性95%と季節性インフルエンザのワクチンと比べても大変高いので、ここはしっかり考えていただいて、私としてはなるべく一人でも多くの方に受けていただきたいと思っています。今後副反応の情報は正確なものをしっかり、速やかに出していきますので、それをご覧いただいて、考えていただければと思います」
■新システムのデモ「3月中ごろ」
有働
「その副反応の情報は、各世代にきちんと届くように発信をお願いしたいと思いますが、『news zero』では準備を進めている自治体や保健所、医療機関から多くの疑問や悩みをいただきました。都内の医療機関からは『各自治体や病院へのワクチン供給量や配送時期の情報はいつ来るんですか。情報が少なく、医師や看護師を何人確保すればいいか決められない状況です』と寄せられました。いかがでしょうか」
河野
「医療従事者向けの分は、19日にまず第1弾の都道府県別の配送量を出したいと思っています。高齢者については、なるべく近い時期に、『4月のどのタイミングでどれぐらい』という情報を出せるように、『決めの問題』で決めていきたいと思っています」
有働
「都内の保健所からは『マイナンバーと接種情報をひもづける新たな情報連携システムが打ち上げられたが、この進捗状況はどうなっていますか。稼働はいつごろからになるのか』という質問が来ています」
河野
「仮に4月1日から接種が始まるとして、それに間に合うスケジュールで開発を進めています。おそらく3月の中ごろには、『こういう風に入力をしてください』というデモができるように準備をしたいと思っています。バーコードが付いている接種券なら、バーコードを一発で読めるようにするつもりなので、入力の手間はそれほどかからないと思っていただければ」
■国民全員の接種 「来年2月まで」
有働
「国民全員が接種を終えるのはいつでしょうか」
河野
「これはなかなか予測困難ですが、先日の厚生労働省の審議会で、『1年間でやろう』となりましたので、少なくとも来年の2月には終わっていなければならない。『受ける』『受けたい』とおっしゃる方が、そこまでには終わっていなければならない。このワクチンの有効期限もあるので、ダラダラやることはできないと思っています」
(2月17日『news zero』より)