先行接種1週間…病院は今 課題と副反応は
医療従事者への先行接種が始まって1週間余り。気になる副反応について、重大な懸念が示される例は報告されていませんが、医療現場では、繊細な作業に緊張が続きます。これまで100人を超える職員が接種した、横浜市内の病院を訪ねました。
■接種から1週間 体調の変化は
横浜市内の横浜労災病院では26日、新型コロナウイルスのワクチン接種が行われていました。看護師が「ちょっとチクっとしますよ」「大丈夫ですか」と声をかけていました。
医療従事者への先行接種から1週間余り。この日は24人の職員が接種を受けました。
初日となった18日に接種した副院長に聞きました。
――1週間で体調の変化は?
「接種部位は痛みも腫れも当日なかったですし、普通にそのまま仕事を継続できました。翌日、翌々日あたりは『そういえば打ったな』と思って、触るとちょっと痛みを感じました。ただ、そこで何か日常生活に支障が出るという関係ではありません」
横浜労災病院ではこれまでに100人を超える職員が接種していますが、目立った副反応の疑いはありません。
一方、厚生労働省の部会に報告された「副反応の疑い」は3例ありますが、ワクチンの安全性に重大な懸念はないとして、接種の継続を了承しています。
■“繊細”注射器への吸い上げ作業
ただ、現場で見えてきた課題もあります。
横浜労災病院の看護師は、注射器を手に「うーん」と声を漏らします。
6回分のワクチンが入った容器から、1回分にあたる0.3mlを吸い上げる作業です。
看護師
「けっこう神経使いますよね。1滴も無駄にできないですから。多分、打つ作業はそうでもないですが、私は吸い上げる作業の方が繊細だと思っています」
■高齢者分は6月末に供給完了へ
一方、4月から始まる高齢者へのワクチン接種について、河野ワクチン担当相は、3600万人が2回接種する分のワクチンについて、6月末までに各自治体への供給を完了すると表明しました。
(2月26日『news zero』より)