「温かい」 わかめご飯で生き返ったあの日
東日本大震災からまもなく10年。あのとき食べた「ごはん」で思い出す、震災の記憶を「#はじまりのごはん」としてお伝えします。今回は「わかめご飯」です。
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仙台市で被災した鈴木道子さん(62)。近所の小学校に避難し、家族で夜を明かしました。恐怖と不安の中迎えた翌日、鈴木さんが食べた“はじまりのごはん”。
鈴木さん
「パックに入ったわかめご飯です。手に持ったら温かいんです」
そのわかめご飯は、町の有志が火をおこして作ったといいます。
鈴木さん
「それまでみんなシーンとしていて会話もなかったんですけど、ごはんを手にした瞬間みんなワーってなって、明るい雰囲気になって生き返った感じ。ちょっとの量だったんですけどお腹もいっぱい気持ちもいっぱい。目の前にあることをやらなきゃ、やるぞってすごく感じました。」
【#はじまりのごはん】
「あの日、何食べた?」――。その問いかけで思い出す、3.11から10年の記憶。コンビニでやっと買えたおにぎり、水でふやかしたカップ麺。あなたの震災「#はじまりのごはん」を共有しませんか。ハッシュタグをつけた投稿を『news zero』で紹介させてください。