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先着順も…“高齢者ワクチン”配布日程

2021年3月8日 19:52
先着順も…“高齢者ワクチン”配布日程

新型コロナウイルス感染拡大にともなう緊急事態宣言が、8日から首都圏の1都3県で延長期間に入りました。そんな中、ワクチン配布スケジュールの詳細が明らかになってきましたので、詳しく解説します。

■「トコトン ステイホーム」

8日、東京都では新たに116人の感染者が確認されました。重症者は46人でした。

緊急事態宣言の延長決定を受けて東京都の小池知事は5日の会見で、「『トコトン ステイホーム』を引き続きお願いしたい」と述べました。そして、あらためて『不要不急の外出自粛』と『飲食店などへの夜8時までの時短営業』の継続を要請しました。

時短営業については、宣言が解除されても一旦『夜9時』までとして、段階的に緩和していく方針です。宣言解除の目安として小池知事は、「国の指標で『ステージ2』に抑え込んでいくこと」と述べました。

■“宣言”解除の目安は?

3月4日時点の数字をもとに東京都の感染状況を確認すると、すべての指標において、最も深刻な警戒レベルである『ステージ4(爆発的な感染拡大)相当』はなくなっています。

「全体の病床使用率」「重症者用の病床使用率」についてはいずれも『ステージ3(感染者の急増)相当』で、『ステージ2(感染者の漸増)』まではもう一歩です。直近7日間の人口10万人あたりの療養者数も『ステージ3』です。新規感染者数など他の3項目については、かろうじて『ステージ2相当』になりました。

いまは卒業シーズンで、お別れ会、歓送迎会などを楽しみたい時期ですが、東京都は会食の自粛を要請。また、まもなく花見の季節ですが「今年も飲食はナシで」と呼びかけています。上野公園や井の頭公園、代々木公園など、すべての都立公園でも『宴会や飲食』を禁止。例年多くの花見客が訪れるエリアでも、一部の公園では『立ち入り制限』がされています。

■世田谷と八王子から…“高齢者ワクチン”配布スケジュール

8日、成田空港にワクチン第4便が届きました。ファイザーのワクチンでおよそ83万回分です。(※1瓶あたり5回接種で計算)

厚生労働省は、医療従事者への優先接種について、5月前半までに2回接種するのに必要なワクチンを全都道府県に配送できる見通しを示しています。

また、およそ3600万人の高齢者への優先接種については、6月末までに全員が2回接種するのに必要な量を配送するとしています。

東京都では、来月5日の週以降に、世田谷区と八王子市から高齢者向けのワクチン接種が始まることが分かりました。現在、分かっている配布スケジュールは次の通りです。

【4月5日の週~】
世田谷区、八王子市

【4月12日の週~】
足立区、大田区、練馬区、江戸川区、板橋区、杉並区、町田市、府中市、調布市、西東京市

【4月19日の週~】
葛飾区、江東区、北区、品川区、中野区、新宿区、墨田区、日野市、立川市、小平市

【4月26日の週~】
その他

この順番について都は、「高齢者の人口」が多い順としています。高齢者は重症化リスクが高いためです。

■先着順も…自治体によって異なる対応

ただ、配られるワクチンの数は、各自治体2箱で『1950回』分です。1回目の接種と考えれば1950人分ですし、2回接種まで行おうと思えば975人分となります。

1つの区や市でこの量ですと、かなり限定的です。例えば世田谷区は、65歳以上の高齢者がおよそ18万6000人(※1月末時点)います。世田谷区は、多くの人にまず1回接種するのではなく、1人に2回接種する予定とのことで、初めに配られる2箱では975人分となります。

また、クラスターを防ぐ意味で『高齢者施設』での接種を先行するとしています。特に介護度の高い人が多い施設などが優先されると考えられます。

八王子市は、65歳以上の高齢者がおよそ15万3000人(※1月末時点)います。八王子市は、2回目分のワクチンもそう遅くならないうちに届くと考え、1950人に1回目の接種を行うとしています。

ただ、八王子市は、世田谷区と接種の方法が異なり、『集団接種』を行う予定だとしています。順番は『先着順』で、今月下旬に65歳以上の全員に通知を発送して、全員に届く時期まで待ってから、予約の受け付けを開始するということです。

     ◇

高齢者へのワクチン接種がまもなく始まりますが、自治体によって対応が違うため、接種を受ける側も理解が必要です。情報が届きにくい高齢者が周囲にいたら、情報を共有してあげてください。

(2021年3月8日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)