コロナ禍で産後うつ増 ママの悩みAI分析
新型コロナウイルス感染拡大の長期化により「産後うつ」が増えていることを受け、慶応義塾大学がAIを使った新しい取り組みを始めました。
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先月出産した会田里美さん「(1人目の出産の時は)地域の中にかなりママ友とのつながりがあって。(今回の妊娠で)新しい出会いがあったかというと、ないですね」
先月、2度目の出産をした30代の女性。1度目とは違い、母親同士の交流の場がなく孤独を感じると打ち明けてくれました。
日本産科婦人科学会などは、新型コロナによる社会の変化で「産後うつ」になる人が増えるおそれがあると警鐘をならしています。
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そんな中、慶応大学で『産後ママSOSプロジェクト』がスタートしました。SNS上にある「産後ママ」たちの大量のつぶやきを「AI」で分析しようというのです。
慶応義塾大学特任講師・本田由佳さん「ママたちの声が600くらいデータがあります」
これらのつぶやきを、もし人間が整理しようとすれば1週間はかかりますが、AIならわずか11秒で結果が出ます。
本田由佳さん「機械学習分析(AI)では、同じ単語を抽出して、単語の出現頻度と組み合わせでカテゴリー化していく」
1つ目の文章は「子供と仕事」、2つ目は「子供と家事」についての内容とAIが判別し、意味合いまで読み取って分類していくことで、どんな悩みが多いか分かるということです。
本田由佳さん「地域ごとにもおそらく(悩みが)違うと思うので、エリア別の分析というのも、できたらいいなと思っています」
プロジェクトでは、分析結果を来月に公開し、行政とも連携して「産後ママ」の悩みを解決していきたいとしています。