進化する「コインランドリー」カフェ併設も
街で見かける「コインランドリー」。その店舗数は、25年間で実に2倍以上になっているというんです。数が増えるだけでなく、便利に、そして、魅力的に進化しているコインランドリーを取材しました。
3日ぶりに青空が広がった15日の東京。久しぶりの晴れに、洗濯物を外で干したという声が聞こえる中、15日、都内にオープンしたのは、「コインランドリー」です。
10台以上の機械が並ぶ、清潔感のある店内には、洗濯を待つ間も過ごせるようにマッサージチェアや、無線LANなどを設置。実は、鉄道で知られる小田急のグループ会社が、コインランドリー事業に参入。その1号店としてオープンしたのです。
小田急不動産 パーキンググループリーダー・坂本和弘さん「コインランドリー事業が右肩上がり。コインランドリーは事業的には、面白いものになるのではないかと」
全国のコインランドリーの店舗数は、1995年度には1万軒以下でしたが、その後、右肩上がりに増え続け、25年の間に2倍以上になりました。
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増え続ける中で、店のかたちも“進化”を続けているのです。コインランドリーの奥には、カフェを併設。“ランドリーカフェ”として、洗濯をしながら、およそ10種類のパンやケーキを味わえます。
OKULAB・古賀碧さん「(洗濯は)日々の家事になってしまいますので、楽しんでいただくために、カフェを併設させていただいている」
カフェを併設することで、幅広い世代が利用しているといいます。
利用客「コインランドリーだけじゃなくて、コーヒーとか息抜きの場所になっているのが魅力的」
さらに、この時期ならではの理由で利用する人もいます。
利用客「花粉の時期とか、外では干せないので」
花粉が飛ぶこの時期や、これからの梅雨の時期には、利用する人も増えるということです。
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最新のシステムで“非接触”を実現したコインランドリーも登場しています。
スマホに届いたのは洗濯完了のお知らせ。スマホと洗濯乾燥機を連携させた“スマートランドリー”というシステムを導入しているのです。コースの選択から決済方法まで、ほとんどの操作をスマホでできるので、洗濯物の出し入れ以外は非接触で行えます。さらに、終了までの時間もアプリで確認できるため――
washーplus・加藤雅史取締役「空いた時間でお買い物をしていただいたりとか、空き時間の創出を、アプリで実現しております」
機械の空き具合もアプリから確認できるので、密な時間をさけて洗濯することができるということです。
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さらに“進化”は別のかたちでも。先月末にオープンしたばかりのコインランドリー。外に案内してもらうと、倉庫に入っていたのは、発電機でした。実は、乾燥機に使用しているガスを使い、急な停電となった時には、別の目的に使えるようにした“災害対応型”のコインランドリーなんです。
携帯電話などの充電ができるだけでなく、ガスで温かい食事を作ることもできるといいます。なぜ災害に対応できるようにしたのでしょうか。
きっかけは、およそ1年半前。千葉県などに大きな被害をもたらした台風15号でした。当時、千葉県の店舗は停電しなかったといいますが…。
ジーアイビー スーパーバイザー・柴田頼里さん「その際たくさんのお客様が、洗濯物を持ってお並びになられた。その光景をみて、何か災害があった時に、何か地域の方に貢献できないか。避難所として使っていただければ」
コロナ禍でも拡大するコインランドリー。まだまだ進化を続けそうです。