福知山線脱線から16年 現場に遺族ら献花
JR福知山線の脱線衝突事故から25日で16年です。新型コロナウイルスの影響で追悼慰霊式は2年連続で中止になりましたが、事故現場には遺族らが献花に訪れています。
電車が衝突したマンションが私の後ろにある追悼施設「祈りの杜」に整備されて3年。追悼慰霊式は中止となりましたが、遺族らは事故現場を訪れたり、自宅でそのときを迎えるなど、それぞれの場所で祈りをささげています。
事故が起きた午前9時15分すぎ、電車はゆっくりと通り過ぎ、車内には手を合わせる人たちの姿が見られました。
2005年、電車が脱線してマンションに衝突した事故では、乗客106人と運転士が死亡、562人が重軽傷を負いました。追悼慰霊式が中止となる中でも亡くなった家族に思いを寄せ、遺族が事故現場を訪れていました。
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事故現場の様子はオンラインで配信され、自宅で黙とうをささげる事故の負傷者も。
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事故の風化が課題となる中、追悼のあり方が変わっても、「16年前の朝を思い、家族を悼む気持ちは変わらない」と、ある遺族は、話していました。安全への取り組みが問われ続けています。