今年も花火や夏祭り中止でラムネがピンチ
感染拡大の影響で、今年も、花火大会や夏祭りの中止が相次いでいます。ラムネの在庫が増え、製造をやめる会社が出てきているという事です。
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1万3000発もの花火が夜空を彩る、東京・足立区の花火大会。今年も…。
足立区観光交流協会・網野孔介事務局長「今後も状況が見通せないという事から、皆さんの健康を最優先して中止を決定させて頂きました」
去年に引き続き、2年連続で中止となりました。一方で、隅田川花火大会は、今年10月に開催を予定していますが、感染状況などをみながら、来月にも再度判断していくという事です。
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新型コロナウイルスの影響は、今週末に行われる浅草の風物詩にも。毎年180万人もの人が訪れる三社祭は、緊急事態宣言の延長を受けて、お神輿の巡行を中止しました。
祭りの象徴でもあるお神輿の中止に地元は─。
浅草のコロッケ店「(三社祭は)一番の稼ぎ時なので、それ(お神輿)がないって事は売り上げもないので、ちょっと厳しいですね」
浅草の天ぷら店「にぎやかな浅草が見られないのは、残念な気持ちでいっぱいです」
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花火大会や、お祭りが今年も中止となる事でピンチなのが、ラムネ業界です。
東京飲料・肥田木泰彦さん「去年から全然お祭りがないので、ラムネがずっと残ったまんまになっちゃって」
こちらの会社では、売り上げが例年の半分以下に。さらに、今、危機感を抱いているのが…。
東京飲料・肥田木泰彦さん「ラムネは小さい会社で作っているところが多いので、後継者が少ないということで、そこに去年からのコロナがまた追い打ちをかけたという形」
ラムネの製造をやめる会社が出てきているという事。全国ラムネ協会によりますと、去年2月時点で37社あったラムネの製造会社が、今年2月には34社と、3社が廃業をしたという事です。
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お祭り中止の影響は他にも。
井ノ口商店・井ノ口展功社長「今もう本当イベントが全部つぶれちゃってますので、回転が鈍いって感じですね」
こちらは、お祭りの定番、スーパーボールや、懐かしの駄菓子などを販売するお店。去年から続くお祭りの中止で店の売り上げは3割ほど減ったといいます。さらに…。
井ノ口商店・井ノ口展功社長「こんなふうになるとは思わなかったし、お祭りも絶対あるものだと思ってたから」
今年は、対策として仕入れる商品数を半分以下に減らしているといいます。そんな中、ピンチ脱出のため店主が考えたのが…。
井ノ口商店・井ノ口展功社長「夏祭りを子供たちは楽しめないので、せめて“おうちで縁日”という」
“おうちで縁日”と銘打って、自宅で射的などができる商品のセット販売を開始。子供たちにお祭り気分を楽しんでほしいという事です。