女性のコロナ失業問題に…転職支援の動きが
新型コロナウイルスの影響で、女性の失業など、貧困の問題が浮き彫りになっています。働きたくても働けない、将来に不安を抱える女性たちの転職を支援する動きを取材しました。
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無料で悩みを聞いてカウンセリングを行うNPO法人。
NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア スーパーバイザー・小川妙子さん
「まずはきちんとじっくり聞くというのを、中心にやっていただいて」
スタッフと確認していたのは相談を受ける際の注意点。この1年、コロナの影響で相談件数は倍増し、今では年間およそ3万件に。このうち8割が女性だといいます。中には─。
「コロナで仕事のキャンセル、中止が立て続けにおこりモチベーションも不安定です」「副業もしていますし、そちらでなんとか生計を立てています」という声も。
全体の2割を占めているというのが仕事に関する相談です。
総務省は先週、今年1月から3月に働きたくても、自分の望み通りに働けなかった女性は281万人にのぼると発表。これは男性と比べ50万人も多く、コロナ禍で経済的に追い詰められる女性が増えているといいます。
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そんな中、仕事帰りのこちらの女性。この春、転職に成功した岩倉さんです。今年3月までは。
今春に転職 岩倉あゆみさん(22)
「本当にお昼とかまで寝ていて、(以前は)お仕事開始は午後8時」
きらびやかなドレスを身にまとい、キャバクラで働いていました。自宅には今も当時着ていたドレスが。
岩倉あゆみさん
「捨てた方なんですよ。前は20着くらい持っていました」
「必死に頑張りました。その時期、平均月収が60~70万円あったんですけど」
そんな華やかな世界を去ることにしたワケは…。
岩倉あゆみさん
「コロナでお客さんが減ったりとか、お店自体もちょっと定休日が増えたりで」
70万円ほどあった月収も半分以下に。加えて将来への不安もあり、転職を決断したといいます。
岩倉あゆみさん
「毎日楽しいです本当に。やりがいをすごく感じます、今のお仕事に」
その職場が。
岩倉あゆみさん
「弊社の転職サイトに登録していただいたと思うんですけど」
岩倉さん自身も転職活動で利用した人材紹介会社です。その特徴は。
昼job・坪嶋拓真代表取締役「ナイトワークをしていた人たちが夜の仕事を卒業して“昼職”にいく時に支援、専門の人材紹介の会社になります」
この日も“昼職”への転職をめざす女性が、相談に訪れていました。
相談員
「今回は給料メインでって話だったので、やったらやっただけ成果がもらえる企業を、僕がピックアップさせていただきました」
キャバクラで働く女性
「インセンティブ(出来高)の詳細って、事前にはわからない?」
相談員
「教えてくれる会社と教えてくれない会社があって、詳しく聞こうと思えば聞けます」
相談者はコロナ前と比べ3倍ほどに増えたといいます。
昼job・坪嶋拓真代表取締役
「今までみたいに給料を稼げなくなったんであれば、お昼のお仕事で安定してこのタイミングで転職したいという方が増えましたね」
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その一人でもある岩倉さんは─。
岩倉あゆみさん
「キャバクラ時代のコミュニケーション能力とかは生かせていると思います。求職者の方から、ありがとうございますって言われるのが、すごくうれしいですね本当に」