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留学は貴重な体験――天皇陛下がフルブライトの式典で示した思い【皇室日記@日テレNEWS24】

2022年7月30日 15:05
留学は貴重な体験――天皇陛下がフルブライトの式典で示した思い【皇室日記@日テレNEWS24】

「皇室日記@日テレNEWS24」。長く皇室取材に携わって来た日本テレビ客員解説員の井上茂男さんと共に、皇室に関わるニュースをお届けします。今回取り上げるのは、天皇皇后両陛下が出席された「日米フルブライト交流計画70周年記念式典」です。

――天皇皇后両陛下は、7月1日、都内のホテルで「日米フルブライト交流計画70周年記念式典」に出席されました。天皇陛下は「若い時の海外への留学は貴重な体験となる」として、両陛下の経験を話されました。

天皇陛下「私や皇后にとっても、留学先の国の社会や文化などについて直(じか)に知る経験ができたのみならず、他の留学生とも交流を深め、また、自分の国を見つめ直す良い機会になったと思います」

式典後、両陛下は関係者と懇談し、陛下は留学の経験について「インターネットでは得られない」として、「これからの若い人にもそういう経験をして欲しい」と話されていたということです。

井上さん、このニュースをどのように受け止められましたか?

陛下が英国留学について書かれた著書『テムズとともに 英国の二年間』の記述を思い出しました。

その中で陛下は、自分で洗濯やアイロンかけをされた経験に加え、様々な人との交流を通じて英国社会の多くの側面を英国の内側から学ぶことができたこと、日本の外にあって日本を見つめ直すことができたことが何ものにも代えがたい貴重な経験――と記されています。お言葉はその記述と重なり、陛下にとって英国の留学経験がいかに大きいかと改めて思いました。

皇后雅子さまもアメリカの大学で学び、外務省に入って英国に留学していますから、同じような体験をお持ちです。
「インターネットでは得られない」という陛下のお言葉には、長女の愛子さまが高校生の時に英国のサマースクールに参加し、〝世界への窓〟を開かれたこともあるでしょう。特別な思いを持ってこの式典に臨まれた、と思いました。

――コロナ禍だからこそ、リアルな留学を大事にしたいという陛下の特別な思いも感じますね。

そうですね。


【井上茂男(いのうえ・しげお)】
日本テレビ客員解説員。皇室ジャーナリスト。元読売新聞編集委員。1957年生まれ。読売新聞社で宮内庁担当として天皇皇后両陛下のご結婚を取材。警視庁キャップ、社会部デスクなどを経て、編集委員として雅子さまの病気や愛子さまの成長を取材した。著書に『皇室ダイアリー』(中央公論新社)、『番記者が見た新天皇の素顔』(中公新書ラクレ)。